出会いと運命 ページ37
深夜業務を終えて自宅に戻ろうとタクシーを走らせていたところ、まだ夜も明けていない暗い歩道に見えた人の姿。
「フラフラとしていて、最初は酔っ払いだと思っていました。」
車が近づきライトがその姿を照らす。
見れば、その男性はパジャマ姿、それも裸足。
「すぐ近くに病院がありますので、もしかしたら患者さんかもと思って、慌てて車を停めたんです。」
駆け付け声をかけようとした時。
フラフラとガードレールに凭れるように座り込んでしまった。
『だ、大丈夫ですか？』
声をかけるが反応は鈍く、目は閉じられたまま。
「もう一度、肩を揺すって声をかけた時、微かに目が開いて、私の顔を見上げてくれたんです。」
その時。
ようやく気づいた。
目の前の青年が、国民的アイドルの一員である彼にそっくりであることに。
「お恥ずかしい話、あまり有名人には詳しくないんです。...最初に相葉くんを乗せたのは2年前。その時、有名人だなんて思わなくて。でも、距離が長かったっていうのもあって、すごく楽しく話をさせていただきました。...その後で、娘が応援している嵐のメンバーだったと...。テレビ番組を見ていて気づいたんです。」
2回目の出会いは、それから一年後。
「驚きました。相葉くん、私のことを覚えていてくださって。『おじちゃんだ！！』って喜んでくださって。その時、前に気づかず失礼しましたとお伝えしたんですがね。『そんなー。』って大笑いしてくれましてね。...それから、娘と一緒に皆さんの番組を見たりして、密かに応援していたんですよ。」
そんな出会いがあった2人。
自分の腕の中でぐったりと倒れ込む彼を前に、使命を感じずにはいられなかった。
「テレビやラジオで休養の話を聞いて、とても心配していました。なので、人目につかないように、すぐに車に乗せたんです。」
彼の自宅であるマンションは覚えていたが、部屋まではわからない。
パジャマのまま、それも裸足、なにも持っていない状況では、どこに送ればいいかもわからない。
「困り果てていた時、相葉くんが、小さな声でね、『しょーちゃん。』って言ったんです。」
掠れた小さな声を聞き逃さぬよう、顔を近づける。
ひどく痛むのか、苦痛に歪む顔で頭を押えながら話す彼の言葉に耳を傾ける。
「『○○マンション、...902号室...しょーちゃん、櫻井、しょーちゃん...連れて行って』、そう確かに言ったんです」
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あすぅぅ☆ - 何回泣いたか分からないくらい泣きました。こんなに感動したの久しぶりで…ありがとうございます!!!!!!!!!!!! (2014年11月17日 15時) (
レス) id: 3027382040 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 雅桜さん» 雅桜さん☆感想ありがとうございます。感動だなんて嬉しいです。短編集もゆっくりですが続けていますので、良かったら遊びに来てくださいね。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - あやさん» あやさん☆感想、ありがとうございます。そしてお返事が大変遅くなりました。相葉ちゃんは、やっぱりミラクルが似合いますよね。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - Emiさん» 感想、ありがとうございました。コメントの連絡を受けておらず、お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありません・・！他で短編集も書いていますので、お時間がある時に覗いてやってください♪感動だなんて、嬉しいです。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
雅桜 - はじめまして!!雅桜です♪
とても感動しました。また、他の作品も読もうと思います☆ (2014年7月26日 18時) (携帯から) (レス) id: 2d0cf8d793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリス
| 作成日時：2014年2月11日 15時
