・ ページ30
智「よぉし。じゃあモシモシね？息止めないでスーハーだよぉ？」
緊張しているからか、いつもより心拍が早い。
翔はぎゅっと和也の腕を掴み、必死に恐怖心と闘っていた。
智「はい、じゃああーん。」
翔「・・・・・・イヤイヤ涙」
智がペンライトと舌圧子を手にしているのを見て、恐怖心がはじけてしまった。
智「ペッタンすぐ終わるから、ね？」
和「大丈夫、にぃついてるから。ほら、お口あーんしてみ？」
翔「・・・ぁー」
やっぱり少ししか開けてくれない翔の口を、和也の介助によって少しずつ開いていく。
智「翔？深呼吸しよう、ね？すって〜・・・はいて〜・・・・」
翔「すー・・・はー・・・んっ！Σケホケホっ涙」
智は翔の力が抜けたところで、すばやく喉の視診を行った。
智「よく頑張った、もういいよ〜。」
翔「おにぃ〜涙」
和「はいはい。えらかったよ。ぎゅーしてあげような？」
翔が和也にしがみついている間に、智が接種の準備を進める。
あっという間に翔の腕を消毒し、注射針が刺された。
翔「あっ！痛いよ〜!チックンやだぁ〜涙」
和「大丈夫、大丈夫。痛いのもう終わるよ？撫」
智「しょお？力抜いて〜。抜かないとよけい痛くなっちゃうよ？」
ぎゅーっと硬直した翔の腕にはなかなかワクチンが入っていかず、智も苦戦していた。
翔「やだー！やだー！痛いー！泣」
和「しょお？深呼吸、ね？すー・・・はー・・・」
翔「いだいーーー！泣」
智「すごい力だね；いいよ、もうチックンおしまい。」
和「ほら、翔おしまいだって。よく頑張った撫」
翔「うわーーーーん！泣」
.
結局、翔も広範囲に副反応が出てしまい、痛さと痒みでグズグズ言いながら兄に甘えっぱなしとなった。
２週間後、双子だけもう一度接種にいかなければいけない事実を、このときはまだ知らない・・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：*さくらばー* | 作成日時：2020年12月24日 23時
