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「ふぇーっ！泣」
雅「おっと、泣かないで〜？なぁんも怖くないよ〜♪」
付き添いの先生にしがみついて大泣きしているのは観月ちゃん。
まだ幼い上に自閉症らしく、いつもと違う環境にパニックを起こしているらしい。
このクラスは観月ちゃんで最後らしいので、時間をかけて接する事にした。
雅「観月ちゃんのお洋服、とってもかわいいねぇ。ウサギさんが好きなのかなぁ？」
見ると服だけでなく、靴下や髪の毛のゴムまでウサギで統一されていた。
先生も、観月ちゃんが安心するというウサギのぬいぐるみを使って、落ち着かせようとしてくれている。
雅「じゃあねぇ、先生のお友達のウサギさんに、今からやること教えてもらおっか、ね？」
自閉症の子は、今からやることを前もって知らせると、不安が軽減するって聞いたことがあった。
雅「まず、先生のお膝にごろーんってします。それで、観月ちゃんがあーんってしてくれたら、先生がこの鏡を観月ちゃんのお口に入れて、歯は元気かなぁ？って診ます。できるかなぁ？」
ウサギのぬいぐるみを使いながら説明したけど、わかってくれたかな？
でも、さっきまで大泣きだった観月ちゃんが、じーっとウサギを見てくれていたので安心した。
雅「観月ちゃん、やってみようか？ここ、ごろーんってできるかな？」
自分の膝をポンポンと叩きながら誘ってみる。
先生と向かい合う形になり、頭は俺の膝、お尻は先生の膝に乗せるような形になった。
不安そうな顔はしているものの、パニックを起こすことなく寝転んでくれた。
この体勢だと、先生の顔が見えるから安心するのかも。
でも、問題はここからなんだよなぁ〜；
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作者名：*さくらばー* | 作成日時：2020年10月25日 0時
