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医「和くん、そろそろ麻酔していい？」
和「ﾋﾞｸｯΣだってさっき、もう麻酔はしないって！」
医「削るときはね？麻酔なしでやってもいいけど、麻酔以上に痛いことになるよ？笑」
和「うっ；」
雅「麻酔したら後が楽だから、ね？頑張って麻酔しよ？」
和「･･･わかりましたょ。」
医「よし、じゃあ口開けて〜。ﾁｸｯとするからな〜。」
和「んっ！涙」
医「ごめんごめん。もう１回な？」
麻酔が効きにくい和也のために、綿密に計算して麻酔を施していく。
やっぱり麻酔が苦手なようで、針が刺さるたびにビクッと体を震わせていた。
医「よし、じゃあ一気にやっちゃおうな。大きく口開けててよ。」
和「･･･っ、」
雅「かず？ほら、口開けてごらん？大丈夫だから、ね？」
智「頑張ろうね、かず。痛かったら手握っていいから。」
みんなに声をかけてもらったことで、なんとか口を開くことができた和也だったが、力が入ってガチガチの状態だった。
医「雅紀、ごめん。開口器取ってきて？」
雅「ブロックでいいですか？」
医「うん、お願い。」
雅「はい。」
医「ありがとう。和くん、ちょっと治療の間、これ奥歯で噛めるか？」
おじさんはシリコン状の簡易的な開口器を和也の奥歯に挟ませた。
和「ん〜；」
医「ごめんなぁ。すぐ終わらせるから、ちょっと我慢しててよ。」
雅「かず、ちょっと目隠ししとこうね。タオルかけるよ〜。」
和「んっ、んっ涙」
智「大丈夫、大丈夫。ここにいるからね？頑張ろうね。」
すがるようにさ迷う和也の手を智が優しく握り返したのを見て、雅紀がしっかり頭を固定した。
医「じゃあ始めてくからなぁ。和くん、頑張ろうな。」
おじさんが器具を選び、抜髄処置を開始した。
麻酔が効いているものの、鈍い痛みがあるのか、和也は小さくうなっていた。
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作者名：*さくらばー* | 作成日時：2020年10月25日 0時
