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周囲は騒然としていた。
「どういうことだアイツ。燃えてねえぞ」
髪の長い、獣人の男が零した言葉に呼応して視線が一気に私へと集まる。
一方、眼前のグリムは焦っていた。
「お前ッ！！なんでオレ様の魔法で燃えてないんだゾ！？」
「そんなの知らないよ。でも私は最初から君の炎は効いてない。
大丈夫、私が助けてあげる」
「何言ってんだオマエ！！！
来るな！！！寄るな！！！」
グリムは何度も炎を吐くが私の歩みは止まらない。
そうしていとも簡単に、グリムは捕まってしまったのだ。
魔法が使えない、この私によって。
私の腕の中にいるグリムは自分の魔法が効かないという今まで起きたことのない事態に混乱して暴れる力もなく大人しくしていた。
満足して学園長の元へ連れて行こうとすると、赤髪の少年が言葉と共に魔法をかけた。
グリムの首には赤と黒のハートの形のような首輪がはめられている。
「、、、君。また暴れると困るからね。
ハートの女王の法律・第23条『祭典の場に猫を連れ込んではならない』
猫である君の乱入は重大な法律違反だ。即刻退場してもらおうか。」
「ご迷惑おかけしました。
でも彼は黒い馬車に選ばれてはいませんが私と違って魔法が使える。
入学を認めて差し上げては？」
「貴女大丈夫なんですか！？
こんな忌々しき事態があってたまりますか！
選ばれた君はまだしも、選ばれてもいないこの方なんて認めません！
外に放り出しておきます」
学園長は烈火の如く否定する。
なんて心の狭い。
絶対に大魔法士になる。
グリムがさっき追われながらも言っていた言葉。
私より大志もあるこの子が本当に不憫だ。
しかし明日は我が身。
魔法が使えず、しかもどうやらここは男子校なのに女だと公言されてしまった私は一体どうなるのだろうか。
「貴女もあなたです！！！
この男子校のナイトレイブンカレッジに女性ですって！？
しかも魔法が使えない！？一体全体どういうことでしょう！！」
そしてふとしたように言葉をこぼす。
「そういえば私、あなたのお顔を見ていませんでしたねえ。
もしかしたらそのフードを取ったら男の子かもしれない。うん、そうかもしれない。
ちょっと貴女、そのフードを脱いで見せてくれますか。」
学園長は気がくるってしまったのだろうか？
私は女だし、鏡も女だと言っているだろうに、その事実を目で見るまで認められないというのか。
「いいですよ。」
指示された通りフードを脱いで見せた。
すると周囲がさらにざわめく。
見世物みたいでいい気分はしない。
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きのこ - 初見ですがコメ失礼します！いきなりですが、何この神作！？って思いました(笑)いやー最推しのジェイドくんにオクタヴィネルの二人が凄い出てきてくれて、ファンの私にはとても有難いです！！これからも応援してます！頑張って下さい！！ (2020年10月13日 3時) (
レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - ちりさん» ちりさんはじめまして！コメントありがとうございます！私の妄想文字起こしが目に留まったようで嬉しいです！どうしようもなく闇の夢女子なので暗くなりがちですが、有りだなと思って頂けたら幸いです〜！ (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - アットさん» アットさんはじめまして。コメントありがとうございました！キタニタツヤさんの世界観が大好きでして、、、とても影響を受けております！そういう思想感が根底にある、私の妄想文字起こしです。笑 (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - 初めまして！！これから読ませて頂きます！！魔法の無効化。つい学園アリスとゆう漫画を思い出しました！笑。めちゃめちゃ話の内容が好きです！すでにこの小説大好きになってます笑。今後も更新頑張ってください！(^ ^) (2020年9月14日 1時) (レス) id: 61ff0dc64e (このIDを非表示/違反報告)
アット - 思考を休めるな、脳みそを回せ…悪魔の躍り方！？ (2020年6月11日 19時) (レス) id: bce4268e03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク | 作成日時：2020年4月19日 3時
