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夜、ドンドン、ドンドンドンと戸を叩く音によって私たちの目は強制的に醒まされる。
「、、、、オイきらり。
こんな夜中に誰か来たみたいだぞ」
誰だようこんな夜中に、、、
そう思いつつのそのそとドアまで行けばその気配を察知したのか
「オレ。エース。
ちょっと中に入れてよ」
とドアの向こうから聞きなれた声が聞こえた。
「エース?こんな時間にどーした、、、
げげっ!!その首輪は!」
私も見覚えがある。
式典でグリムがリドル先輩につけられてたやつ。
ということはエースはなんかやらかして
寮長であるリドル先輩のことを怒らせたんだろうな。
「もう絶対ハーツラビュルには戻んねえ!!
オレ、ここの寮生になる!」
「まあまあ落ち着いて。中で話聞くから。
どうしたの?」
先程何とか綺麗にした談話室に腰かけてもらって事の経緯を聞けば、
小腹がすいたから冷蔵庫にあった3ホールあるケーキの1ピースをつまんだら寮の規律違反だったらしく、寮長に罰せられたという。
だからとりあえずごめんなさいも言えてないってことで一緒に謝りに行くことになった。
「ほら行くよ〜
人間ありがとうとごめんなさいくらい言えないとダメでしょ」
「お前、、、前から馬鹿だとは思っていたがそんなこともできない馬鹿だったのか?」
煽りに煽るデュース君。
「だあああああ〜〜!!
もういいよ早く行こ!?
ほんで、手っ取り早くこれ外してもらうぜ!」
そして早くも耐えられなくなったエース君。
***
煌びやかなハーツラビュルと自寮を比べてひっそりと悲しい気持ちになったのはここだけの話。
寮に入ってさっそく、初めて見る先輩に出会った。
彼はケイト・ダイアモンドと名乗り、ここにあるバラを全部赤く染め上げなくてはならないから
ちょうどいいところにいるから手伝えと言ってきた。
そして名乗ってもいないが
外見だけで私が噂の魔法が効かない監督生であると認識した瞬間、
ケイト先輩がほんの一瞬だけ、ニコニコの笑顔を崩したのを私は見逃さなかった。
「へえ、君がリドル君の、、ねえ。」
「??リドル先輩がなにか?」
いい様にはぐらかされてしまったが悔しいのでいつか問いただしてやる。
そしてせっかくバラの色塗り手伝ったのにお詫びのタルトが無いから寮に立ち入ることも規律違反でダメ、
リドル先輩にバレる前に強制撤退ということになった。
割に合わないただ働き。
最後ケイト先輩から私にだけ伝えられた、
「きらりちゃんはこのあと。楽しみにしててね」
という言葉がぐるぐるしている。
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きのこ - 初見ですがコメ失礼します!いきなりですが、何この神作!?って思いました(笑)いやー最推しのジェイドくんにオクタヴィネルの二人が凄い出てきてくれて、ファンの私にはとても有難いです!!これからも応援してます!頑張って下さい!! (2020年10月13日 3時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - ちりさん» ちりさんはじめまして!コメントありがとうございます!私の妄想文字起こしが目に留まったようで嬉しいです!どうしようもなく闇の夢女子なので暗くなりがちですが、有りだなと思って頂けたら幸いです〜! (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - アットさん» アットさんはじめまして。コメントありがとうございました!キタニタツヤさんの世界観が大好きでして、、、とても影響を受けております!そういう思想感が根底にある、私の妄想文字起こしです。笑 (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - 初めまして!!これから読ませて頂きます!!魔法の無効化。つい学園アリスとゆう漫画を思い出しました!笑。めちゃめちゃ話の内容が好きです!すでにこの小説大好きになってます笑。今後も更新頑張ってください!(^ ^) (2020年9月14日 1時) (レス) id: 61ff0dc64e (このIDを非表示/違反報告)
アット - 思考を休めるな、脳みそを回せ…悪魔の躍り方!? (2020年6月11日 19時) (レス) id: bce4268e03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハク | 作成日時:2020年4月19日 3時