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さて。
今日から授業に参加するわけだが。
「だーかーらー早く起きないと遅刻だって言ったじゃん!!
さっきも走ったのにまた走んなきゃなんて!!」
「オレ様だって起きようという意志はあったんだゾ!
ただ、身体が、瞼が言うことを聞かなかったんだゾ、、、」
「人はそれを言い訳というんですよグリちゃん!?」
朝方にオンボロ寮に戻って気を許して寝てしまったが最大のミス。
一限に間に合うか否かの瀬戸際に私たちはいた。
「オイきらり急ぐんだゾ〜!」
「やかましいな!
ていうか教室が何処かすらわっかんないんだよう!」
一限は魔法薬学。
それは昨日渡された時間割で知っている。
ご丁寧に教室は実験室だということも書いてあるので知っている。
でも私はこの学園の構造を知りやしないのだ。
実験室ってどこ。
「ここも違う、ああどこ!?」
半ば半ギレになりながら廊下を爆走していると、式典でお世話になった例の眼鏡くん、そして姿かたちのよく似た双子が運よく前にいるじゃないか。
「眼鏡の先輩!
私ですこないだはお世話になりましたぁ!!」
「おや、これはこれは。学内で噂の魔法を使えない監督生さんではありませんか。
、、、!?どうしたんですそのボロボロの制服は」
もちろん制服は昨夜の戦いのおかげ様ですが。
血がついてたり破れてたりするけど
洗って干す時間も縫い直す時間も残念ながらなかったんだからしょうがない。
これしか着るものないもん。
それにしてもまるで私が来ることを分かっていたかのように
話しかけられることを予想していたかのように整った応答だった。
この時間帯にここにいて先輩は遅刻しないのか?
しかも両隣の背の高い双子まで遅刻しないのか?
ツッコみたいところは沢山あったが今はそれどころではなかった。
「あ〜〜、それはちょっと色々あって。
それよりもすみません、実験室ってどこか教えてもらえますか?
遅刻がかかっていて、」
「それはいけない。
初日から遅刻となれば先生から目をつけられてしまうかもしれませんね。
もちろん存じています。よろしければ僕たちがご案内して差し上げましょう。
ジェイド、フロイド。」
「はい、喜んで」
「はあ〜」
眼鏡の先輩に言われて動き出す両サイドの双子。
ひとりは紳士的でしっかりとした雰囲気。
もう一人はゆるゆるとした雰囲気。
何故だかこの人は機嫌が悪そうだ。
どちらも何考えてるかわからなそうだ。そして背が高い。
ぐうッと見上げないと見えないレベルだから多分異常。
19→←17 Welcome to the Villains' world.(イラスト注意)
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きのこ - 初見ですがコメ失礼します!いきなりですが、何この神作!?って思いました(笑)いやー最推しのジェイドくんにオクタヴィネルの二人が凄い出てきてくれて、ファンの私にはとても有難いです!!これからも応援してます!頑張って下さい!! (2020年10月13日 3時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - ちりさん» ちりさんはじめまして!コメントありがとうございます!私の妄想文字起こしが目に留まったようで嬉しいです!どうしようもなく闇の夢女子なので暗くなりがちですが、有りだなと思って頂けたら幸いです〜! (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - アットさん» アットさんはじめまして。コメントありがとうございました!キタニタツヤさんの世界観が大好きでして、、、とても影響を受けております!そういう思想感が根底にある、私の妄想文字起こしです。笑 (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - 初めまして!!これから読ませて頂きます!!魔法の無効化。つい学園アリスとゆう漫画を思い出しました!笑。めちゃめちゃ話の内容が好きです!すでにこの小説大好きになってます笑。今後も更新頑張ってください!(^ ^) (2020年9月14日 1時) (レス) id: 61ff0dc64e (このIDを非表示/違反報告)
アット - 思考を休めるな、脳みそを回せ…悪魔の躍り方!? (2020年6月11日 19時) (レス) id: bce4268e03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハク | 作成日時:2020年4月19日 3時