〈ツイステ〉魔法が効かない監督生

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魔法石をゲットし走りながら
炭鉱の外まで来たが、怪物はあの沢山の重しを押しのけて私たちを追ってきた。


「くそ、このままじゃ追いつかれる！！」


これは考えられる状況だった。
だから私はわざと作戦を最後まで、全部は教えなかったのだ。



一目散に走って逃げている中、私だけがきびつを返して追ってくるオバケと正面から対峙する。



「ふなッ！！？」

「ちょ、きらり！！
ん馬鹿何やってんだお前！！」



「3人はこのまま走って！！
鏡まではすぐそこ、みんなが無事帰れるように私が引き留めておくから！！！」


「何ふざけたこと言ってんだ！？」


3人ともあろうことか足を止め、ひどく困惑した表情をしている。



「最初は私だって自分のために動いてたけどさあ、やっぱりもったいないよ。
だってみんなはあんなに立派に魔法が使えるんだもの。

私は一緒に行けない。
私の代わりに、ちゃんと大魔法士になれよな！！」



はじめは面白そうだからついて行った。

私が日本に帰れるまで無事に過ごせるように、自分の為に動いていた。


でも話を聞くうちに、彼らの姿を見るうちに、
やっぱあの人たちは魔法使いで、私はただの人間だということを思い知った。


どうしてもこの学園で学びたい子たち。
そんな輝かしい原石をここで無くすくらいなら私が盾になりましょう。


死んだら日本に戻れたりして、、、ね。





「ほら時間がないよ走って！ 振り返らないで！！」


敵は待っていてはくれない。


「オマエ、、、、オデノモノ、、、、、カエセ、カエセエエエエ！！」



「あーあ、どうせこんな世界に来たんなら私も魔法が使えたらなあ」




まあそんなこと言ったって何も変わりはしないんだけど。

いくら魔法が効かないラッキーとはいえ、物理攻撃か効かない訳ではない。


破片がかすって血が出る。



もうグリムたちは学園長に魔法石を見せているだろうか。



「オオオオっ！！」


オバケくんがその腕を高く振り上げる。
甘んじて受け入れよう。



「長くてややこしくて悪い夢だった。ありがとう」






＿＿＿＿＿刹那、

切り裂くような烈風が吹き荒れ、それと同時にもう見慣れてしまった青い炎が
私の背後からオバケくんに向かって暴れていた。




「うそ、」


「自分一人だけカッコよく決めようだなんて思ってんじゃねーよ。きらり」


「自己犠牲も甚だしいんだゾ！！そもそもオマエはオレ様の子分だからな！」


「女子ひとり残して帰るほど、俺たちは腐っちゃいない！」




そんな頼もしいドヤ顔が



「ちょっとカッコイイなって思っちゃった。」

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