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ガタガタという物音で意識が浮上する。
目の前は暗闇。
外からは物音と誰かの声。
そして次の瞬間には青い炎に包まれていた。
かなりガッツリと。
「えええ燃える焦げる焼ける!!?
、、、、いや、焼けてないなわたし」
自分の周りは燃えているが私は被害を被っていないようだった。
何ここ、棺がたくさん浮いてる?
いったん落ち着いて眼前の狸、、、?猫、、、?を見る。
グリムと名乗った彼はどうやら衣服が欲しいらしい。
さっきのであの青い炎で私が焼けないというのはわかったが、丸裸にされては困る。
一応私だって女の子だし。
というわけでひたすら走った。
そして思った。本当に何処だここは。
私の知っている学校ではない。
後ろでグリムってやつの待つんだゾ、という声が聞こえるが
こちらも待つわけにはいかない。
年頃の女の子が丸裸はご勘弁。
一心不乱に走って逃げていれば本がたくさん並んだ図書室のような場所にたどり着いた。
「オレ様の鼻から逃げられると思ったかニンゲンめ!
さあ、丸焼きにされたくなかったらその服を、、、」
大丈夫、なぜだか知らないが丸焼きにはならないのは知ってるんだ。
どうしようかと構想を練ろうとした矢先、ペストマスクのような仮面をつけた背の高い男性がグリムを愛の鞭で手なずけ、私を探していたと言い出した。
彼が言うには私は新入生だと。
本当に身に覚えがない。
グリムは私の使い魔じゃないし初対面だし。
何なら使い魔ってなに。
いくら適応力があっても状況が飲み込めないので式典が行われる鏡の間に行くまでの間、歩いて説明してもらった。
ここはツイステットワンダーランドという場所であること。
黒い仮面のこの彼はここ、ナイトレイブンカレッジの学園長、ディア・クロウリー先生だということ。
この学園に入学できるのは闇の鏡に優秀な魔法士の資質を認められた者のみであり、選ばれし者は扉を使って世界中からこの学園へ呼び寄せられるということ。
なんだかそういえば、黒い馬車に連れられて暗い森を通ったような気がしなくもない。
ということは、
私生まれてこの方魔法なんて使えたことはないけどもしかして使えるんじゃないか?
そんな淡い期待を抱いていた時期もありました。
ええ、つい先程まで。
学園長にされるがまま、闇の鏡の前に立ったは良いものの、
その鏡から事実を突きつけられてしまったのだ。
このものからは魔力の波長が一切感じられない。
色も形も一切の無。
よってどの寮にもふさわしくない。
という。
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きのこ - 初見ですがコメ失礼します!いきなりですが、何この神作!?って思いました(笑)いやー最推しのジェイドくんにオクタヴィネルの二人が凄い出てきてくれて、ファンの私にはとても有難いです!!これからも応援してます!頑張って下さい!! (2020年10月13日 3時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - ちりさん» ちりさんはじめまして!コメントありがとうございます!私の妄想文字起こしが目に留まったようで嬉しいです!どうしようもなく闇の夢女子なので暗くなりがちですが、有りだなと思って頂けたら幸いです〜! (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - アットさん» アットさんはじめまして。コメントありがとうございました!キタニタツヤさんの世界観が大好きでして、、、とても影響を受けております!そういう思想感が根底にある、私の妄想文字起こしです。笑 (2020年9月14日 7時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - 初めまして!!これから読ませて頂きます!!魔法の無効化。つい学園アリスとゆう漫画を思い出しました!笑。めちゃめちゃ話の内容が好きです!すでにこの小説大好きになってます笑。今後も更新頑張ってください!(^ ^) (2020年9月14日 1時) (レス) id: 61ff0dc64e (このIDを非表示/違反報告)
アット - 思考を休めるな、脳みそを回せ…悪魔の躍り方!? (2020年6月11日 19時) (レス) id: bce4268e03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハク | 作成日時:2020年4月19日 3時