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「ローさん！私、晴れて仲間入りですよ！！嬉しいですか？」
「……あぁ。」
長刀を大事そうに抱えた彼は、少し口元を緩めてそう言った
「あ、タメ口でいいんだっけ……？」
お酒のせいかどうにも眠たくて、回らない頭がうつらうつらと微かに揺れる
「眠いのか？」
「…ううん！ちょっと疲れただけ！だってライブしてきたんだもん。ああ、なんだかもう既に懐かしいなぁ」
私は満月に重ねるように手を伸ばした
光は指をすり抜けて、瞳の奥に降り注ぐ
私にとっての現実や当たり前の日常が
全部全部綺麗にひっくり返ったみたい
今こうして船上であぐらをかいてお酒を呑んでることさえも不思議で。
こんな夜にとてもじゃないけど寝れないよ
「決断は、辛くはなかったのか」
「全っ然！今の私を例えるなら、体の中を清水でサーっと綺麗さっぱり洗い流したみたいな感じ。すっごく良い気分！」
「そうか。後悔はねえんだな。」
いつもより明るい声色でそう言ったかと思うと、私の頭を急にわしゃわしゃと撫でてきた
「わっ？！」
「ハハッ、髪の毛ぐしゃぐしゃ。アフロみてぇだ。」
はぁ？貴方がやったんでしょうよ！
ロー船長はどこかツボに入ったのか、あははははと笑い続ける
この人がこんな子供みたいに笑ってる顔を初めてみた
「悪ぃ悪ぃ」
そう言いつつもまったく悪びれた素振りもなく笑う彼
もうっ、と軽く肩を叩く
「私ね、もう好きな食べ物を好きなだけ食べられるし、人目を気にしなくていいんです。たまにはだらだらしてもいい。それに、好きな人だって作っていいの！最っっ高っ！」
ぐしゃぐしゃ頭のまま、彼の顔を見てニカッと笑った
「フッ、なんかキャラも最初と違ぇしな。」
「だってもう他人でもアイドルでもないし！こっちの方が人間味あっていいでしょ？」
「ああ。そっちの方がずっといい」
もう一度顔を見合わせてふふっと笑う
うん、良い子でいるのはもうやめにしよう
今日から私はなりたい私になるの！
酔い潰れた皆がぐーすかぐーすか床で寝ているのを見ながら
夜が明けるまで、私は船長のそばに居た
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林檎(プロフ) - ちもさん» 教えて頂きありがとうございます！どうやらバックアップしたら毎回ついてしまう様なので気をつけますね！ (2022年9月30日 13時) (
レス) id: a1b1016848 (このIDを非表示/違反報告)
ちも - オ/リ/フ/ラ立ってますよ。 (2022年9月30日 7時) (レス) id: 5817bb68d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎 | 作成日時：2022年9月19日 21時
