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仲直り? ページ4

「まぁでも、謝ってみるしかないんじゃね?Aも謝りたいとは思ってるんだろ?」

「うん、そうなん、だけどね……」


傑がどんな顔をするのかが怖い。

すべては私が悪かったことだけれど、嫌いだなんて思ってもないことを言ってしまったのが原因だけれど、それでも私は怖くて堪らなかった。


「つーか、その喧嘩の原因ってなんなわけ」

「あー、えっと、私が部屋のベランダに不用心に下着をなんのカモフラージュもなく干してたのを怒られて……」

「お前らほんとバカップルな」


そんなことを言っていると、ガラッと教室の扉が開いた。


「おいーっす」


と、悟が気だるそうにあくびをしながら教室に入ってきた。そしてその後ろには。


「おはよう」


傑の姿もあった。昨日の泣き顔とは似ても似つかない、普通の傑の顔をしていた。微笑んですらいる。

私はそんな傑を見て「あれ?」と思いながら、けれど何も言えずに目を逸らして押し黙ってしまった。


そんな私を見て硝子が「ほらA」と私を肘でつつく。


でも、うん。まずは謝らないと。私が悪かったんだし。そう思って私はガタッと立ち上がった。


「あの、傑」

「うん?どうしたんだいA」


私が彼のことを呼ぶと、いつもと同じように穏やかな顔を向けてくれる傑。昨日の今日なのに、とても気丈に振る舞える彼はとても大人だと思った。


「えっと、話があるんだけど、ちょっといい?」

「大丈夫だよ」


そう言って傑も立ち上がり、廊下の方へと出ていく。私もそれにならうようにそちらの方へと足を向けた。


「なに、アイツらなんかあったの」

「痴話喧嘩」

「あーーー」





「あのね、傑。話っていうのは」

「うん」

「昨日の、ことで」


目を上手く合わせられない。傑は今どんな顔をしているのだろう。


「……ごめんね、私が悪かったのに、傑が心配してくれたことだったのに、反論ばっかして、酷いこと言っちゃって……」


嫌いなんて、言うつもりなかった。
口からついぽろっと出てしまった。反論出来なくなって、悔しくて、傑の文句と説教の嵐を止ませたくて。


そんなこと、ほんとは言いたくなかったのに。


すると傑は「いや」と首を振った。


「私もごめんね、意地になってしまったよ。Aがちょっと不用心だったから、心配になってしまってね」


と、傑が言う。「Aの気持ちはちゃんと分かっているよ」と。


「もうすぐ予鈴が鳴る、戻ろうか」

「う、うん」


傑の後ろに着いていくように、私は教室に戻った。


傑に対する違和感を覚えながら。

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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , 高専時代   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - はああああほんっっっとに…癒されました……ありがとうございます……… (2023年1月7日 23時) (レス) @page9 id: 375689edf5 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - 夜顔さん!コメントありがとうございます!夏油さん泣いちゃったら可愛いなぁというだけで書いてしまったのでどうなることやらでしたがなんとか完結出来て良かったです!(笑)こちらこそそんな風に言って頂けて嬉しいです!読んでくださりありがとうございました!! (2022年1月23日 11時) (レス) id: 4cbec933ab (このIDを非表示/違反報告)
夜顔(プロフ) - 夏油様が可愛くて格好良くて萌え死にそうでした😆こんな良い作品をありがとうございますっ! (2022年1月23日 4時) (レス) @page9 id: a5b9bd8745 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/  
作成日時:2022年1月21日 13時

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