キスで終わる話 Ⅱ (ページ7)

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ジョングクに

そっと抱きかかえられた

女性は青ざめてその場を去った

いつもなら追いかけて行きそうなジョングクが

私の傍から離れようとしなかった

『グ、ガ……』

JK｢ヌナ…ヌナ！！い、今…救急車……｣

震える手で電話をかけ

そして私の傷口を必死に押さえるジョングク

JK｢ダメだよ、死んだら…｣

『だ、じょぶ…だよ？』

JK｢ヌナ…ヌナ……｣

『ふふ、泣か…な、いで？』

JK｢ねぇ、ヌナ。俺まだ気持ち伝えてないよ…｣

『気、持ち？』

JK｢ヌナのこと好きだよ。大好き｣

『あ、りが、と…』

刺されたのに

ジョングクが来てくれた

好きと言ってくれた

それだけで恐怖しか無かった心が

幸せになっていくのがわかる

『わた、し…もよ？』

JK｢え？｣

『グ、ガ……好き…よ…』

JK｢ヌナ…｣

キスをされた

ジョングクの涙で少ししょっぱい

でも甘いキス

『わた、し…ね…』

一目惚れしたんだよ

その言葉を言う前に

私の意識は遠のいた

･

･

ニュースは大きくとりあげられた

連日マスコミが事務所を訪れた

それは病院も同じだった

『外、うるさいね』

JK｢そうだね、ヌナ｣

私は生きてる

ギリギリで危ない場所を避けていたらしい

SNSではarmyの悲しむ声

私のことで悲しんでくれる人が

たくさんいることを知った

JK｢ごめんね、ヌナ｣

『何が？』

JK｢一緒に行けばこんなこと…｣

『でもこれがなかったら、告白してないでしょ？』

JK｢もう！それはヌナだって…｣

『ふふ、好きだよ』

JK｢……俺も好き｣

ゾロゾロと足音と

聞きなれた話し声聞こえる

他のメンバー達が到着したみたい

JK｢…ヌナ｣

『ん？…………もう』

JK｢えへ、キスしたかったから｣

『…ばか』

BTSとして

紅一点として

ジョングクの彼女として

私はこれからを生きていく