キスで終わる話 Ⅱ (ページ6)

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『どう、して……』

｢あの後、一時期刑務所入ってたのよ。
あんたのせいでファンクラブも退会。
ライブにも行けやしない。
あんたを殺すタイミングをずーーっと待ってた。
いつも車だし歩いても1人じゃない。
宿舎は変わるし…
大変だったわ～｣

そこまでして私を……

そう思うと冷や汗が止まらない

『私をどうするの』

｢やることなんて決まってるじゃない｣

おもむろにナイフを取り出す女性

周りには誰もいなくて

1人で出るんじゃなかった

そう悔やんだ

一か八か

走れば事務所につくんじゃない…？

｢逃げたって無駄よ。
私、こう見えて陸上部なの。｣

考えを読まれたかのように

さらっと逃げ道をなくすこの人

『ただでは済まなくなるわよ？』

｢いいのよ。あんたさえ消えてくれれば…｣

小声でもはっきり聞こえた

“ジョングクは私のモノになる”

そんなこと

させるわけないじゃない

『私は絶対に死なない』

｢…は、無理｣

ナイフを構えて走る女性は

恐ろしさしかなかった

ごめんねジョングク

ごめんねみんな

私、もっと一緒にいたかったよ

お腹から鋭い痛みを感じた

女性は肩で息をしながら離れて行き

はっ、と笑った

｢くたばれ｣

？｢………ヌナ？｣

宿舎から急いで走ったんだろう

息を切らして呆然と立つ

ジョングクがいた