キスで終わる話 Ⅱ (ページ12)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:17,141 hit

Fin_4 ページ12

アイスを食べながらとぼとぼ歩く

ちょうど良さそうな辺りで腰を下ろし

海を眺める

今日も綺麗な海

見とれていたらアイスが溶けて

1滴服に着いてしまった

TH｢あちゃ～、これお気に入りなのに｣

？｢上着も着ないでアイス？
風邪ひくよ？テヒョン｣

忘れかけていた声

愛しい人の声

顔を上げると

『やっと戻ってこれた』

TH｢A…………｣

立ち上がって抱きしめた

アイスが落ちたのなんてどうってことない

だって

1番会いたい人に会えたから

TH｢もう、会えないかと…｣

『約束したでしょ？いつか必ず戻るって』

TH｢うん…うん……ｸﾞｽｯ、｣

『あ！また泣いてる～』

背中を撫でてくれる愛おしい手

優しい声

TH｢今まで何してたの？｣

『お父様の力で人間にしてもらうの頑張ってた！』

TH｢………てことは｣

『私は人間だよ。
海に来なくても、生きていける』

TH｢人魚のままでもよかったのに｣

『人間として、テヒョンと生きていきたいの！』

もー、なんて言いながら

頬を膨らませるAが

愛おしくてしょうがない

TH｢好きだよ｣

『…いきなりすぎ』

TH｢好き。大好き！｣

『ふふ、もう。私も好きよ』

TH｢絶対離さない｣

『絶対離れない』

何故か脳裏に

1人で過ごす未来の自分が浮かんで

そして消えた

TH｢帰ろう、家に｣

『うん！』

微笑むAにキスをした

Aの火照る顔が可愛くて

もう1回した

『もう！……続きは家で、ね？』

TH｢…………………今日寝かさないから｣

はてなマークが浮かぶAの顔が

超絶可愛くなるのはもうすぐ…。