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子供の発育は早い。
生後から二歳までの成長は本当に早く感じる。

「ねーちゃ!」

「快斗ちゃん、なぁに」

手を伸ばして抱っこをせがむ。

「おい、チビ助」

「ないない」

「誰がないないだ!」

ここ最近、陣平ちゃんに向かってないないを連呼する。

「ブハッ、陣平ちゃんダッセー!」

「殴られてぇのか!」


もうすぐ満二歳を迎える快斗ちゃんは喋れるようになったが。

「じーじ!」

「俺は爺さんじゃねぇよ」

「ばっじぃ!」

「ああ!誰が黴菌だ!」

間違った覚え方をするようになった。


そして極めつけは三歳になった頃。


「ねぇちゃん、しゅき」

「快斗ちゃん、私も大好きだぞ」


日に日に色んな言葉を覚え発育が早いと感じる最中。

「おっさん!ねーちゃんはおれのだ。あっちいけ」

「このクソガキ」

「陣平ちゃん!相手は幼稚園児だ…坊や」

「ちょろひげ!」

「このクソガキぶっ殺す」


口が達者な故に、色々と問題が生じた。


「きんぎょのふん!」

「このクソガキ…いい加減にしやがれ」

「べー!」

「待ちやがれ!」


快斗ちゃんの挑発に乗る二人だったが。


「「ぎゃああ!」」


「何時の間に落とし穴が…」

幼稚園児に振り回されるなんて。


「なんてだらしないんだ」

「千速…助けろ!穴から出られねぇんだよ」

「ん?やるな…穴の下にボンドか?」

「「感心するな!」」


私は未来予想図が出来上がる。
十数年後、怪盗キッドとなって警察を振り回す彼の姿が。

「ねえちゃん、おれかっこいい?」

「え?」

「こいつらよりかっこいいからおおめさんになって!」


千速の時も思ったけど、最近の幼稚園児はおませさんなのね。

「やだ、私のモテ期到来?」

「姉さん、笑い事じゃないんだが」

この時私は子供の言う事で本気にしていなかった。


可愛い快斗ちゃんの言う言葉が本気だった事に気づかず。
そして彼等の敵対関係となるきっかけが私だったとは夢にも思わなかった。

天使は悪魔〜萩原研二→←実弟義弟の攻防戦



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あまね(プロフ) - おわり、おわり? (9月2日 18時) (レス) @page18 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
いちごたると - この小説を見てから赤井さんがより、好きになりました!次の更新を楽しみにお待ちしています! (7月28日 20時) (レス) @page18 id: b5c5dc5e77 (このIDを非表示/違反報告)
- 超面白い (7月22日 12時) (レス) @page18 id: 402cfc006e (このIDを非表示/違反報告)
未汽 - 面白いです! 頑張ってください。  (7月16日 21時) (レス) @page18 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
海月舞(プロフ) - 誤字報告です。了承が寮死傷になっています (5月27日 10時) (レス) @page3 id: 1f3850c98d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ししゃも | 作成日時:2022年6月10日 13時

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