【名探偵コナン】平凡過ぎる萩原家のお姉様の受難2 (ページ14)

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赤井家では歓迎されていた。

メアリーさんは私と秀ちゃんがお付き合いすることは賛成してくれたけど、私の両親は微妙だった。

…というか秀ちゃんとは相性が最悪だった。

「婚約者だと！学生の身分で！」

「ん？君はいつぞやの坊やか」

「坊や言うな…って！貴様はあの時の」

「赤井さん…」

ようやくここで気づいたようだ。

なんというか、原作での諍い云々の前に、この二人は水と油なのかな？

「若いのに時代錯誤だな。外国では幼少期の頃に婚約を結んでいる事は多い」

「ここは日本だ！節度ある行動をしろ」

「俺はちゃんと段階を踏んでいるぞ。まずお付き合いをした後に指をプレゼントしている」

「指輪だとぉ！勝ち誇るな！」

「被害妄想が酷いようだな。何だ？羨ましいのか」

だから何で挑発するの！
神経を逆なでする行為と気づかないのか…いや、待てよ。

もしかして相手が私だから気に入らない？

そうか、こんな平凡過ぎる女じゃ釣り合わないしね。

「止めろって」

「離せ景…こんなのが！」

こんなのって本当に失礼だな。

「どうでもいいが、睦をナンパするのは止めてくれるか。大目に見るのか今回までだ」

「何！」

「手加減してやるのは今回までだ。行くぞ睦」

「へ？」

この状態で放置するの！

「赤井ぃぃぃ！」

「落ち着け零！」

商店街のど真ん中で叫んでいる悪魔の周りに人が集まって来ていたが、我が道を行く秀ちゃんはスルーしていた。

「睦、お前は少し警戒心を持て」

「人並みに持っているわ」

「いや、ボーダー並みに緩い」

これでも人は選んでいるつもりなのだけど。

「私は誰彼構わずじゃないんだけど」

「俺は常に傍に入れない。だからこそ心配だ…何時か睦の優しさが睦を傷つけるんじゃないかと気が気でない」

「大丈夫よ」

私は傷つくような事はない。
ちゃんとうなく行っているんだから。

「両親とは相変わらずなんだろ」

「そうだけど…昔みたいな事はないわ」

子育てが大変だったお母さんはきっと余裕がなかった。

「後少しだ」

「え？」

「あと一年半で卒業だろう…お前をようやく迎えに行ける」

あの日の約束だ。
何時か広い空を見せてくれると言った言葉。

「睦には外国の方があっている…」

「それは褒められているのか微妙だわ」

「勿論だ」

卒業したら私はアメリカに行く事になっている。

だけど、卒業を待たずして私はアメリカに行くことになるんて思いもしなかった。