lovin' you 81

story4016〜広臣side〜 ページ16

"おやすみ"


広臣「……………………」


健「返さんでええの？」


広臣「……うん………………」



会える事に 喜んでどーする

そこじゃない。



健「臣とAちゃんって あれやな……」

広臣「え？」

健「二人のテーマソング つけるなら『冬物語』って感じ するわ(笑)」

広臣「……………………」

健「めっちゃハマるやろ」

広臣「…………歌えなくなるから やめて…」

健「アホゥ。何のためにボーカルしとんねん………人に伝えれやんでどーすんねや」

広臣「……………………」

健「別に Aちゃんに向けて歌え言うとんちゃうって。もし、俺がボーカルで今の臣なら めっちゃ気持ち込もるわ……せやけど それ、歌えんの臣やん 臣の声で届けれるやん」

広臣「……………………」

健「臣の気持ち 伝えれるやろ」

広臣「……………………」



そうだけど……




健「Aちゃんが この歌詞に気付くかは 分からんけど……気付けば それってもう 臣の事求めたっちゅー事にならんか？」

広臣「健ちゃん……Aは 求めてるけど 手伸ばせねえの。『会いたい』とか『側にいたい』とか 『ひとりは寂しい』って ちゃんと感じて欲しいの………」

健「…………ひとりは寂しいって 思わん奴 おらんやろ」

広臣「うん……」



分かってるけど……

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