【松田陣平】刑事の妻としての心得～【警察学校組】 (ページ4)

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3．恋が始まる前奏曲～松田side ページ4

俺には最愛の妻がいる。
とは言え周りからは幼妻と呼ばれることが多々ある。

年齢も離れているから仕方ない。
未だ十代後半で世間で言えばロリコンと呼ばれても仕方なかった。

だが見た目は幼いが中身は大人顔負けだった。
出会いは俺が警察学校にいた頃に、美術館で強盗事件が起きた。

現場に居合わせた俺は人質がいるので手も足も出ず、あげくに縄で縛られている状態だった所為で身動きができなかったが…

当時、事件に居合わせたのが、Aだった。
アイツは強盗犯に銃口を突きつけられながら俺達を縄で縛るように指示した。

…が、その時に既に機転を利かせていた。
俺達が警官だということに気づき、縄を緩め。

尚且つばれないように警報を鳴らし。
脱走できないように外からロックをかけていた。

僅か16歳の女の子は刑事顔負けの方法で犯人逮捕に協力したのだった。

その姿に俺は…

惚れた。

聞けば警察一家に生まれ、実家は名家だと知る。
住む世界が違うので当初は諦めようとしたが、俺達は交流を繰り返して親しくなっていた。

家は名家だが、元は百姓だったらしい。
祖父はたたき上げの警官で捜査一課長まで登り続けるもかなり庶民的らしい。

父親は婿養子らしいが、かなり温和な性格だった。
母親が早くに他界しているが絵に描いたように仲がいい家族だった。

そんなある日、事件が起きた。

11月7日。
とあるタワーマンションで事件が爆弾事件が起きたのだった。