【名探偵コナン】降谷零に寵愛された理由

穴だらけの名案 ページ20

私の部屋には沢山の茶葉が取り揃えられている。
お茶が好きで趣味でもあるので世界各地の茶葉だけでなくコーヒーも揃っている。

普段はフィリーネが淹れてくれるのだけど、お茶を淹れるのは私の方が上手い。


「久しぶりだな」

「お口にあってよかったです」

お母様がイギリス出身であることもあるのだけど、我が家ではコーヒーよりも紅茶を楽しむことが多い。

私もコーヒー派嫌いじゃないけど紅茶派だった。
ストレスがたまった時はハーブティーを好んでいたし、最近までは眠れない日々が続いていたしね。


「顔色が悪い…まだ無理をしないほうがいい」

「大丈夫です」

アタシを至近距離で見つめ頬に触れる赤井さん。

お願いですからやめてください！


鼻血ぶっとんでしまいます！

だってオタクだもん！


「小耳にはさんだが見合いをするそうだな」

私にプライバシーはないのか。

「調べれば容易い…盗聴していないので安心しろ」

安心できるわけないでしょう。

でも口でこの人に勝てるはずがない。


「相手は？」

「父のお気に入りの方で警察官です。将来有望な方だそうですが…」

「婚約破棄をされて早々にか…」

顔を顰める赤井さんは私を憐れんでいるのかもしれない。
あって婚約者に浮気をされて濡れ衣を着せられ学園を追放されて日が浅いのに新しい婚約者を据え置かれたのだから普通は気を病むわ。


グレてしまうのも仕方ない。


「正直憂鬱です」

「…そうか」

あの手の込手で婚約を白紙にしたいけど、立場的にも難しい。

いっそのこと悪役令嬢らしくふるまいたいけど、彼に演技が通用するとは思えない。

「なんか面倒…」

思わず私は口にしてしまった。


「A」

「いえ…なんでもありません」

精神的に疲れているとはいえ迂闊だった。


「その婚約ぶち壊してやろうか？」

「はい？」

「俺ならばぶち壊してやれる…そうだな不慮の事故ならば」



目が本気(マジ)だった。


「平和的に解決したいが…最悪の場合俺が一発で仕留め…」

「お断りします！」


何どや顔で言ってんの？
FBI捜査官が日本の警官にそんなことしたら国際問題に発展する。


俺以前に原作を壊してしまうじゃない！！


「ならばプランを変更するか。俺と恋人だと言って婚約を白紙にしてもらおう」

ぞれ、絶対に無理がある。

「性癖を疑われます」

「大丈夫だ歳の差なんてカバーしてやる」


全然大丈夫に聞こえない！！

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