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薔薇の花束 ページ12

私と零さんとの婚約はとんとん拍子に進んだ。
とは言え私の怪我が完治してないのでデートもあまりいけないし、相手方も多忙だった。

その代わり…


「お嬢様降谷様からお花が届いています」

「え…」

「薔薇」


とても綺麗な薔薇の花束に私は見惚れた。

紫の薔薇と一緒に淡い色の青みにの薔薇はとても綺麗だった。


「素敵…」

思えば花束を貰ったのは初めてだったかもしれない。
それ以前に贈り物をしてもらった記憶はあっただろうか?

「A様、フィリーネは零様は実直な方かと思いますわ」

「え…」

「少なくともあの男とは月とスッポンです」

言うまでもなく元婚約者のことよね。
思えば公の場以外で腕を組んだこともなければ手を握ることもなかった。

こんな贈り物なんて一度も。
けれど愛理(ヒロイン)には有り余る程の贈り物をしていた。

愛を語り、キスをしていた。
いくらなんでも人前で堂々と浮気をするなんてどうなんだろう。

婚約を破棄してからにすればいいのに。
誠意がないと思われても当然だけど、今の私には彼等がどうしているか知る術はない。


「フィリーネ、私は彼と結婚する気は無いわ」

「お嬢様…」

「恋に溺れて身を滅ぼした。その結果得たのは何?」

もし私と結婚したらゲーム通りのバッドエンドが待っている。

「貴方も身の振り方を考えなくてはね?」

「お嬢様、私はお嬢様についてまいります」

「え?」

「ついて参ります!!」

顔を近づけてどや顔で言い放つ。

「お嬢様が独立されるのであればお傍にお仕えします。嫁がれたとしても私はお嬢様と共に」

遠回しに私以外に仕える気は無いと断言された。


「そう…心強いわね」

「お任せください」

「なら独立して事業をするのも悪くないわ」

「お嬢様ったら…」

この婚約が万一白紙になったら私は嫁ぎ先はない。
一生独身を貫いて生きて行かなくてはならなくなるから。


その為にも準備をしよう。
後にざまぁされることが決定しているのだから。


私はゲームの結末通り彼が私を愛するわけがないと思っていた。

腕に筋書きは異なっているのだと気づかずにいた。

ひっそりと始動→←墓穴



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まみこ(プロフ) - おもしろいです、更新頑張ってくださいです!! (2022年8月31日 4時) (レス) @page27 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 面白いです!続きが気になります。 (2020年6月7日 2時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
ポテと(プロフ) - 面白いです!!更新がんばってください!! (2020年1月21日 9時) (レス) id: 82c559de23 (このIDを非表示/違反報告)
MAICO - すいませぇぇん!!お相手書いていました。よく最初を読んでなかったものですいません、 、以後お言葉には気おつけます、、、、あはは (2019年12月3日 21時) (レス) id: 164c86cd11 (このIDを非表示/違反報告)
MAICO - 最高です。物語は、自分で決めているからね...でも凄く面白いし、すぐ読みたくなるし、とにかく好きです!更新是非楽しみに待っています!!頑張って下さい!ちなみに、オチはきまってますかね??秘密だったら楽しみにしています!更新頑張って下さい!!!!!(うるちゃい) (2019年12月3日 21時) (レス) id: 164c86cd11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ししゃも | 作成日時:2019年11月3日 16時

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