ピーチレモネード 2 …Ren.N (ページ3)

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心配そうにこっちを見てる永瀬の元へ歩く

A「…ねぇ、先輩たちに言ったでしょ」

永瀬「当たり前やろ、今日試合やん」

A「引退試合なんだよ？」

永瀬「…怪我してんのに試合出るつもりなん？」

A「最後の試合だもん、そりゃもちろん」

永瀬「はぁ？バッカやないの！！？」

人気の少ない渡り廊下で叫んだ永瀬

高くて透き通る声だから、余計に響く

A「ちょ、声大きいよ、」

永瀬「おかしいやろ、自分の状況考えろや！」

A「でも、」

永瀬「最悪、一生バスケできなくなるかもしれんのやで？」

永瀬の言葉を聞いた時、

海人先輩との会話を思い出した

＇バスケ、ほんとに好きなんですね＇

＇Aちゃんは好きじゃないの！？＇

＇大好きです、バスケも、先輩方も＇

永瀬「…バスケ、好きなんやろ？」

A「…うん」

俯いていた顔を上げて永瀬を見ると、さっきの怒ったような顔ではなくて、

優しい眼差しで私のことを見つめていた

永瀬「…それに、俺お前に何かあったら、どないすればええねん」

A「…え？」

小さな声で呟いた永瀬の顔は、横を向いていたけど

ほんのりと、でも確かに、

赤く染っていた

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