ピーチレモネード 2 …Ren.N (ページ17)

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「盛り上がってるかー！！！」

同級生の文実が声を張り上げ叫んでいるのを、体育館の隅っこに立って見つめる

希望したバンドや、グループがステージを盛り上げていて、生徒たちも楽しそうにはしゃいでいる

こんな文化祭が、つくりたかったんだ

よかった、ほんとによかった

隅っこにいてどれくらいだっただろう

気づけば演目は最後の方まで来ていて、１時間位が経っていた

この後、小さめの花火がグラウンドに打ち上がり、文化祭が終わる

この後夜祭の花火にはひとつの噂がある

＇花火を一緒に見た２人は結ばれる＇

そう、実際に結ばれた２人もいて

驚く程可能性が高い、この噂は皆が信じている

…私はといえば、好きな人の前で素直にもなれず

結局誰とも約束しないまま、ひとりぼっち

彩音は私が永瀬といると思ってるんだろうな、

「もうすぐで花火が打ち上がります。グラウンドにいる生徒は打ち上げ地点からなるべく離れ、安全な場所から花火を見るようにして下さい。」

アナウンスが聞こえ、周りがざわめきだす

文実長で、なかなかな穴場を知っている私はひとりのくせに眺めがいい体育館の２階にいた

誰も知らない、私だけの場所

の、はずだったのに、

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