twenty six ページ27
貴「……ん」
マスクをしていたお陰か咳は出なかった
隣で寝ているタケちゃんに目を向ける
まだ起床時間までには少し時間がある
服を着替えて髪を梳かす
他の女の子はお化粧をするけど
私はしないから時間がある
吸入器を持って外に出る
昨日シルクと話した
ベンチに座って薬を吸う
咳が出ていなくたって
吸入はしなくちゃいけない
貴「健康に生まれたかったな〜」
言われたことがある
"喘息でいいな"って
体育しなくてもいいんでしょ？
咳が出たら心配してもらえるんでしょ？
そんなわけないじゃない
確かに普通はそうかもしれないよ
心配してくれるのが普通かもしれない
だけど私はそうじゃない
心配してくれる人は居なくて
どれだけ辛くても1人で耐えて
やりたいことも満足にできない
高校になってからだよ
心配してくれる人ができたのは
タケちゃんやシルク、ダホちゃん
たったそれだけ
親にだってまともに愛されていない
「消えちゃいたい」
初めて思ったのは4歳のときだった
それがどれだけ辛いことか想像できる？
心配なんてしてくれなくていい
ただ私に
貴「普通の毎日をください…」
ｼﾙｸ「俺があげるよ」
驚いて振り返るとジャージのシルク
貴「シルク…」
吸入器の電源が落ちて静かになる
ｼﾙｸ「俺が出来るだけ、Aに普通の毎日が送れるように支える」
私の隣に腰おろして
ｼﾙｸ「やりたいことがあったらなんでも言ってくれ？出来るかわかんねぇけど…叶えてやりたい」
貴「シルクは…優しすぎるよぉ…」
シルクといるとよく泣いちゃう
きっと安心している証拠
きっと信頼している証拠
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*のの(プロフ) - どこか村のだれかさんさん» ありがとうこざいます！更新頑張ります！ (2019年8月20日 21時) (
レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
どこか村のだれかさん - 学生Ｖｅｒ．の前から読んでます！あの二人にこんな過去があったなんて.……と思いながらw更新楽しみにしてます！ (2019年8月20日 20時) (レス) id: 3706e8b566 (このIDを非表示/違反報告)
ｗｗｗ - はーい (2019年8月15日 15時) (レス) id: 54ea561834 (このIDを非表示/違反報告)
*のの(プロフ) - wwwさん» 最近忙しくて中々更新ができないんです…ごめんなさい！落ち着いたら更新頑張ります！ (2019年8月15日 13時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
www - 私も同じく更新待ってます。。。 (2019年8月14日 16時) (レス) id: 4fbd59cfa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳴海 帆南 | 作成日時：2019年7月24日 23時
