シルクの彼女は絹みたい -学生Ver.-【Fischer's】

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Aside

「はい、席付いて〜！」
入学してから少し経つと

「じゃあ、あっちーまた後でね！」
仲良くしてくれる子が増えた

休み時間に私の周りに来てくれる子がいた
貴「ゲホッ、ゴホゴホッ…」

「…またか…足立さん、保健室行ける？」
聞けえてます…

またかって…
こっちだって嫌なのに…

わざと出してる訳じゃないのに
なんで分かってくれないんだろ…

竹「私が連れてく」
タケちゃんは席をたち私を支えてくれた

貴「スァ…はぁ、はぁ…あり、がと…」
竹「喋んないで」

そう言うと私をおんぶして足早に教室を出て保健室に向かった
まだ3日しか経っていないのに

保健室に行くのはもう10回以上
倒れては運ばれて…

消えちゃいたい
何度もそう思ったことがある

でも考えるだけでそんな大それたことできない
健康な体に生まれたかったな…

竹「ほら、着いたよ」
ベッドにそっと私を降ろして私のマスクをとった

竹「吸入器は」
震える手でそれを渡すと電源を入れて口元まで持ってきてくれた

竹「あのオンナふざけてるよな…無理しなくていい。自分のペースでいいんだ」
両親にもこんなふうに声を掛けてもらったことがない

こんなに暖かい人もいるんだ…
貴「ありがとぉ…」

思わず涙が頬を流れ落ちた
竹「うわっ、泣くなよww」

不器用に羽織っているパーカーの袖で
ゴシゴシと涙を拭ってくれた

竹「よし！Aのあだ名決めた！パラにする！」
貴「んふふ、みんなあっちーって呼ぶよ？」

パラって何なのかわかんないし
竹「あっちーは普通すぎ！今日からパラね！」

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