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sixteen ページ17

Aside

貴「ゴホッ…ゲホッ、ゲホゲホ…スウッ、ゲホゲホ…」
苦しくて目が覚める

これが私の日常
空気清浄機があったりしたらこうはならない

けど冷たい両親が私のために
そんなものを買ってくれるとは思わない

小さい頃は同じ部屋で寝ていたから
その時はあったけど

今はもう見向きもされない
その時使っていた空気清浄機はもう壊れてしまった

貴「ゴホゴホ…ゲホッ、ゴホッ」
咳が出ているときは

吸入器の電源を入れるのさえ難しい
力が入らなくて苦戦する

やっと電源がついて薬を吸うことが出来る
中々咳が止まらなくて…

母「うるさいわね!静かにしなさいよ!」
母親が来る

貴「ゲホゲホ…スウッ、ゲホッ」
無視して薬を吸う

これも日常
悲しいなんてもう思わない

慣れちゃったから
今日は集合時間早いのに…

歩くのも遅いから
早く出なきゃ…!

そう思えば思うほど
勢いは増すばかり

兄「A?大丈夫か!?」
部屋に来たお兄ちゃんが背中を摩ってくれる

貴「ゲホゲホ…ゴホッ…ゴホッ、ゲホゲホ…」
兄「落ち着け、ほらゆっくり吸って?吐いて」

深呼吸をするとだんだん落ち着いてきた
母「今学校から電話あって欠席するって伝えたから。あんたもAに関わんな」

言い捨てて乱暴に扉を閉めた
兄「…あんな言い方ねぇよな…欠席って…今日大阪だろ?」

貴「…行けないの…?…そっか…いいよ…私が行くとみんな迷惑だし…」
タケちゃんたちは心配してるかな…?

でも…喘息だから
迷惑かけちゃう

兄「…そんな風に諦めんなよ…Aは昔からそうだよ…!俺が連れてくから」
貴「えっ…?連れてってくれるの…?」

お兄ちゃんとは5歳差だから
もう運転ができる歳

兄「おう!準備は出来てんだろ?早く行くぞ!母さんに見つかる前に!」
制服に着替えてリュックを持って家を飛び出す

貴「ありがとう、お兄ちゃん」
兄「いいんだよ!俺も観光して帰ろ」

たまたま大学が休みだったみたい
余計な運はいいんだよね

昔から
体の丈夫さと引き換えにくれたのかな

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*のの(プロフ) - どこか村のだれかさんさん» ありがとうこざいます!更新頑張ります! (2019年8月20日 21時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
どこか村のだれかさん - 学生Ver.の前から読んでます!あの二人にこんな過去があったなんて.……と思いながらw更新楽しみにしてます! (2019年8月20日 20時) (レス) id: 3706e8b566 (このIDを非表示/違反報告)
www - はーい (2019年8月15日 15時) (レス) id: 54ea561834 (このIDを非表示/違反報告)
*のの(プロフ) - wwwさん» 最近忙しくて中々更新ができないんです…ごめんなさい!落ち着いたら更新頑張ります! (2019年8月15日 13時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
www - 私も同じく更新待ってます。。。 (2019年8月14日 16時) (レス) id: 4fbd59cfa9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鳴海 帆南 | 作成日時:2019年7月24日 23時

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