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イッヌもネッコも好きだけどやっぱパッソだわ ページ50

愛しいマイスイートホーム。

そして久しいかもしれないな我が相棒!

携帯で書き込んでいた総合スレに戻り、結果を報告しようと文字を打ち込む。

『エプレ氏生きてるー?』

『情報はよ』

人が結構精神すり減らしたのに、画面の向こうの人間は容易くきいてくる。

『やってきた。スレチだから詳細省くけど並盛行くやつは気を付けろ。バカかいっぱいいる』

『Mjk』

素早いスピードでタイピングし、それから携帯とともに毛布とベットの隙間に潜る。

とにかく眠たい、寝てすべてを忘れてしまいたい気分だった。

「あぁ!そだ詫び入れ!」

瞳を閉じて様々な考えが浮かんだと同時に、しなければいけないことを思い出した。

パッソにへ向かい、スレを開いていたタブを消して急いで潜入プロトコルを開始する。

逆探は流石にないとしても鯖を落としてから復旧するまでの速攻が大事なため、コマンドを入力して解析を待つ。

暫くすると狙い通りのザル警備によってシステムを崩壊することができたため、

ついでにxファイルを破壊しつつ必要な情報をフォルダごと抜き取った。

画面が見えないのはたかが致命傷だ、全然問題が発生しない。

そのままブラウザを完全に閉じ、足跡を消して火狐を閉じた。

「…あっぶな」

システム的には頼りない火狐を使ったにしてはタイムは上出来であり、口元を緩ませながらもするべき事を判断する。

今抜き取った情報は並盛中のテスト範囲。

もちろんコピーして戻してあるので被害は画面が見えない程度でしかないはず。

その範囲のコツと効率のいい勉強法を注釈として添え、ツナの部屋に(鎖が)投げ込む。

これが俺にできる最大限のお礼であり、よくよく考えると犯罪一歩手前の行為をしているのも事実。

簡素に添えた注釈をみて本当に問題ないかを確認し、我ながら良いできだと頷いて鎖を引き出す。

ブロードソードは刺しっぱなしだったため、いざとなれば鎖で抵抗できたとかなり恥じていることは内緒だ。

空いている窓に無事投げ込めたことを確認し、ベットに入り込み直す。

先程までは目がさえていたのに、横になると不思議なことに睡魔が全力で襲いかかってくる。

ネトゲも休み休みでやるのが美学なため、携帯を腕枕がわりに握りしめ、そしてそのまま意識を闇の中へ落とす。


「やぁ、やっと会えるね、僕名前」

落としたはずの意識、脳内に響く声にいったいなんなんだと思った。

…俺に似たそいつが、目の前に立っている。

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作者名:菫青 | 作成日時:2019年9月18日 19時

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