ゴジラは水爆へのアンチテーゼだったり ページ41
エンツィオが吠える。
お前はガメラかゴジラかはっきりしてるがうるさい。
というかさっきの叫び声がうるさくてわからなかったが、ランボはエンツィオの上に乗っていた。
「ランボ、取り敢えず降りろ、ちゃんと受け止めてやるから!」
「うぅ…」
ランボは勢いに任せてエンツィオから落ちる。
落ちるであろう位置に行き、余裕をもってキャッチする。
「うしうし、なんも怖くねぇからな」
大泣きするランボを宥めながらエンツィオを見上げる。
物を食わんとしているエンツィオはなんというかあれだ、グリム童話のヘンゼルとかグレーテルとかその辺だ多分。
というか対策、なにか対策を…!
「大丈夫!?」
風呂場の扉が開き、ツナの声が聞こえてくる。
「どこをみたら大丈夫に見えるんだよ!?」
反射的にツッコミを入れたが、よく考えるとこの格好は結構事案…いや丈長いからセーフか?
アウトではあるがセーフでもあるのか、まあ需要ないし今はそれどころじゃねぇか。
「いつの間に逃げ出したんだ!?」
「エンツィオはスポンジスッポンだからな。初音の監視がありゃ平気だと思ったんだが」
「無理なもんは無理だわ。で、ディノさん、あんた飼い主だろ?」
「さっきの亀が…!」
エンツィオがバスタブを食べ始めた。
どうやらこいつにとってのバスタブはクッキーらしい。
「イーピン任せる!」
「相手が悪いから止めとけ!」
「?」
「呼吸にくる系は相手が悪いんだよ、だってほぼ亀だし!」
後こっちに被害がくる。
見た目だけじゃちょっと変わった子供だと思っていたが名前をもう一度聞いてピンと来たので止める。
亀は呼吸を止める秒数が長いから霧散するだけで終わる。
「わかった…」
悲しそうな顔だが是非もなし。
無益なことはしない方がいい、余計な焦りは招かない方がいい。
「手を出すな!ペットの面倒も見きれねぇようじゃキャバッローネ10代目の名折れだ!」
なんでお前はそう格好つけようとする。
あれか、弟弟子がいるからかよ!
「ツナ、伏せた方が」
言い切る前に振るわれた鞭がツナの顔面に見事ヒットする。
「あぁもうごちゃごちゃだよ。ツナ、ちょいとランボ持って全員でここ出て、んで扉閉めてくれ」
動物に危害は加えたくないがこれは正当防衛に値するからな。
「ディノさん、エンツィオが怪我して帰ってきても怒るなよ」
「あ、ああ」
ランボを渡し、困惑するツナをよそにディノさんに言う。
動物にもっとも効くのはただ一つ。
良い子も悪い子も真似しないでくださいね→←鏡の自分が笑った気がした
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作者名:菫青 | 作成日時:2019年9月18日 19時