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賢者は学びたがり、愚者は教えたがる。つまり? ページ39

ディノさん、笑うな。

ツナ、苦笑すんな、どっか嬉しそうにするなそういうの透けて見えるんだよゴルァ。

「ディノさん後で転んで頭打て。で笑ったの後悔しろ」

「なんで俺だけに冷たいんだよ。ってかなにげにあり得そうなこと言うな」

階段踏み外すのが一番あり得そうだからな。

「だってツナに言うのは気が引けるし」

「え…?」

「まあもっと知った頃には俺のクズっぷりが見えてくるんじゃね?あ、ちょっと服取りに行ってくるわ」

素性を細かく知らない人間に酷すぎる軽口は叩かない、これ鉄則ね。

理解できぬとはお主も子供よのう。

困惑してるツナをよそに出口へ向かう。

その途中、長いパーカーを引っ張られた。

「ねぇねぇ」

「なんだ、ランボ」

振り返るとランボがいたので、しゃがみ視線を合わせて話す。

「ランボさん全部食べちゃったぞ」

「うん、ちゃんと全部食べたのは良いこと。凄いね。じゃあお姉さんのところに持ってこっか」

それを俺に言われても困るのでとりあえずお姉さんに投げ掛ける。

…あれか。

褒めてほしかったとかそういう感じだったのか。

「ランボくん、ついでにお風呂も入っていく?」

お姉さんの言う言葉にひどく驚いてしまった。

ランボ、この家の子供じゃなかった件について。

「ランボさん初音と入るぞ!」

「え、マジ?…おk、ランボ。俺は服取りに行くからその間待てるか?」

「待てる!」

子供は夜も元気だな。

俺が元気になるのは真夜中のネトゲくらいなんだけど、これは年かそうかそうか。

「よし、んじゃちょっと待っててね」

いや、好まれてるなと言う自覚はあったがここまでなつかれてるとは思わなかったな。

とりあえず玄関から外に出て、自分の家に帰る。

まい、すいーと、ほーむ。

…まあ、子供と入るならフード代わりのラッシュガードは必須として。

寝間着なんてまともに着てないしなんならこれもうほぼ寝間着だからな。

そんなことを考えながらタンスの扉を開ける。

ジャージ、ジャージ、パーカー、ジャージ。

ジャージしかないっすね、はい。

その中であんまり着ないであろうワンピースとかぼちゃぱんつを見つけた。

それなりにまともだしこれで良いか。

後は下着類をまとめてついでに一つカードケースを用意し、バックに詰める。

粗雑だがこんなもので良い。

それでまた沢田家に戻ってきた。

「ツナ、鞄君の部屋に置いちゃっていい?」

「あ、うん。大丈夫だよ」

許可をとってから荷物を置いてくる。

鏡の自分が笑った気がした→←天然は可愛いだけが天然じゃない



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作者名:菫青 | 作成日時:2019年9月18日 19時

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