エプレさんエゴの塊ですし。ドのつくクズですしぃ? ページ48
お人好し、というタイプは非常に苦手だ。
それを装った同類(クズ)ならまだいい。
優しく、一時の感情でも自己犠牲の精神にかられる相手はきつい。
だってほら、俺相手を切り捨てていく生き方してるからその気になれば根こそぎ利用するわけよ。
罪悪感も…ちょっとあるから、さ?
「別にさぁ、助けてくれなくてもなんとかなったから。だいったい死ぬ気弾の無駄遣いだし」
だからこそ、嫌悪感満載で目の前の相手に文句をぶつけてしまう。
悪気はあるが相手が悪い。
そう思い込んで捨て台詞を言うしかできない駄目人間とはまさに俺。
「助けられてんのにその態度はなんだ!」
「悪いねぇ、礼一つまともに言えなくて」
あきれて言葉もでないだろう。
その通りだ、俺だって嫌なやつだと思うもん。
ゆっくり体勢を立て直し、片手で髪をいじりながら床を見る。
冷静に考えると何もないところですっころんでるとかそうとうな馬鹿というか間抜けというか。
恥ずかしいっすね、はい。
「…でもまぁ、ありがと」
聞こえないであろう声量で呟き、なんとなくパーカーのジッパーをあげる。
これくらい普通の声で言えりゃあ可愛いげがあるとか言われるんだろうけど、
生憎ながら俺にそんなおちゃめ機能的なの搭載されてねぇからな。
顔をあげるとディノさんがにやにやしてる。
なに笑ってんだよ、なんなんだよお前、なにがそんなに嬉しいんだよ。
立ち上がろうとするも、足に力が入りきらず諦めた。
「初音さん、無茶しようとしてたよね?足、大丈夫?」
差しのべられた手に呆然とする。
記憶の片隅でこんなことがあった…のはガン無視するとして、こいつどれだけお人好しな上に観察眼それなりに有るんだろうか。
極力痛いのは演技じみたやり方してたのにねぇ。
「んいや、でもさ、これ自分でまいた種だったし、もしかしたらこいつらだって怪我してたかもしれないんだよ?君の友達病院までgoだったかもしれないんだよ?」
俺の行動がいかに最低だったかを切り抜いてまくし立て、真剣に勢いで伝えきる。
やめてくれ、ほんとにやめてくれ。
俺のしたことは最悪なのに優しくされたら甘えちまうだろ、そんなん。
ツナは依然として笑っており、責めるような気配は感じられない。
「でも全然焦ってないし、むしろ信頼した感じだったよね。初音さん、実は怪我しない相手だってわかってたんじゃないかな?」
ツナがわかりきってますといった顔で言う。
…その通りだよ、この馬鹿。
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作者名:菫青 | 作成日時:2019年9月18日 19時