赤ずきんなら合法的にワインで叩けるよな ページ19
「…お前の雲雀との関係は何だ?」
時は数時間後、目の前でエスプレッソを飲みながら問うリボーン。
客人は文句を言わず迎え入れろとかか様に言われていたから迎えているが、何故俺はエスプレッソを淹れたんだろうか。
「あのね、人の上勝手に入ってそれかよ。ちっとは遠慮しやがれってんだ」
赤い布に型紙を取り、邪魔な布をどかす。
繋いでほどいてを繰り返して頭巾を作りながら文句を垂れる。
「俺にとって宿みてぇなもんだ」
「じゃあ立ち入り禁止令だすわ」
「意味ねぇだろ」
「そうだったな」
無駄な提案をすれば難なく返され、うなだれる。
そもそも俺はイベント…こと建てた特設スレ、(裏限定の)オフ会の服装を作るので忙しい。
「あ、これ良いわ、参考にしよ。で、俺と委員長の関係だっけ?」
「ああ、そうだ。後苦いぞ、これ」
「出しただけありがたく思えってんだよ生意気。…で、俺は委員長とは腐れ縁みてぇなもん」
仮留めの糸を外し、ミシンで繋げる。
一応仮として出来上がった赤頭巾を広げて確認する。
うん、着るくらいには申し分ないんじゃないかな。
「…それだけか?」
「ああ、それだけだよ。じゃ、帰れ帰れ、俺は忙しいってーの」
誰が見ても面倒くさそうな顔をしてるんだろう。
だが政論だ。
「そういやママンが果物を置いておくって言ってたぞ」
「え。じゃお礼しとかないと」
そこら辺に転がっていた菓子箱にクッションをくくりつけ、落下速度を計算してから窓を開ける。
久しぶりに窓を開け、軽くトスする程度の勢いで投げる。
「…やっぱり普通じゃねぇだろ」
「普通ですー。これ以上に無いくらい普通ですー」
その様子を見てリボーンが疑いを肯定されるのなら、わざとらしく語尾を伸ばして反論する。
それ位しないと許されないし。
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作者名:菫青 | 作成日時:2019年9月18日 19時