礼儀ってのは大事な方がいい ページ11
｢明日も、これなのか｣
ログインを複数台のPCで行いながら呟く。
｢おい、初音｣
高い声。
それこそ、小さい子供のような。
そんな声が後ろから聴こえて来る。
｢何？リボーン、何か用でもあるの？｣
振り返らずに返す。
振り替えったらろくなことはないのが知っている。
服装は何時もの簡素なパーカーにジャージだ。
｢着いてこい。話は後だ｣
内容すら説明せずに、着いてこいとだけ言うリボーン。
そこに無言で渋々着いていく。
飼い慣らされたな、これ。
階段を下り家を出て沢田家(隣)に行く。
｢お姉さん、ちっと邪魔するよ｣
沢田奈々、両親の知り合いであり沢田綱吉の親だが、俺からみれば若く見えるためお姉さんと呼んでいる。
｢あらー。初音ちゃん、久し振りねぇ｣
奈々が懐かしむように眺め、微笑む。
やっぱり素敵な人だ。
それこそ月とスッポン、天と地、天使とクズ。
｢あの、果物とかありがと。助かった、うん。あの…うん｣
途切れ途切れに成りつつも、何とかお礼を告げてリボーンを乗せ行く初音。
｢初音ってママンには弱いんだな？｣
横で聞いてくるリボーン。
｢まぁ、多分ね。お姉さんにはお世話に成ってるから。｣
緩く答える。
こいつにうっかり語りすぎたらキツいとわかっている…わかっているはず。
話した間に着いた部屋の扉を開ける。
そこには沢田、獄寺、山本、そして今朝の鬼女仕立ての女子がいた。
堂々と入った後、リボーンを降ろす。
｢･･･で、どうするの？リボーン。｣
フードを被り直し、フード越しの目線で見やる。
だから褒められるの勘弁願いたいって言っただろ→←記憶は消すものだろ
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作者名：菫青 | 作成日時：2019年9月18日 19時
