今を生きる【暗殺教室】15 ページ2
ごめんなさいと謝ったにもかかわらず、解毒剤は爆破させられた
そのときの渚は同情を含んだ悲しい顔で、寺坂を見ていた
寺坂はすでにウイルスにかかっている
殺意がわくのは当然と言えよう
だけど駄目だ
「おい借りるぞ」
返事を聞く前に寺坂が持っていたスタンガンを抜き取り、渚に投げる
ぼたぼたと地面に散る血が尋常じゃない
死にはしないが、本気でヤバい
だけどそんな事も言っていられない
「渚、その屑殺したらお前は殺人鬼だ。屑のために将来を捨てる事はない」
「そうだぜ渚!スタンガンを使え、殺すんじゃねえ!」
殺せんせーの暗殺は別物だ
人殺しなんて、俺だけで十分だ
「薬は気にするな。俺の仲間が解毒剤を作っている」
「は？馬鹿言ってんじゃねえよ。あれはスモッグ特製だぜ？」
「お前こそ馬鹿言ってんじゃねえよ。俺の仲間なめんな」
ここはもう信じるしかない
スタンガンを手に取った渚に安堵しつつ、力が入らなくなった足はとうとう崩れた
短時間に血をこんなに流したのは久しい
頭の感覚がついて行けない
「止血!」
「いやいい」
「でも……！」
「渚を、見てやれ」
渚はその体の小ささと気弱な性格から侮られがちだが
彼の才能は天賦のものだ
だからといって人殺しになってほしいわけではない
それでも、彼が望むのなら
きっとこれは彼の糧になる
渚の笑顔で終わった
そして今まで相手にしてきた3人が屋上に
3人の前に立つ
「これ以上は無駄だろう。引け」
「うん、いいよ」
流石に即答は驚いた
しかも薬は死に至らせるものじゃないらしい
全員がよかったと安堵の息をつく
鷹岡の回収に来た烏間の同僚達の前に立つ
「すまないが協力を頼む」
ローズクロス
これだけで察した男達は一斉に鷹岡から距離をとった
降魔剣を持って近づく
瞬間、鷹岡の体から出た棘に体を貫かれる
再度血が口から出るが気にしない
流れるように降魔剣を突き刺した
死ななかった、と言う事はギリギリ完全にとりつかれていなかったか
もはや事務的な行動に自嘲の笑みが漏れる
いつから、こんなに簡単に人を殺せるようになったのだろう
せわしなく動くみんなに、それを見られる事はなかった
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出雲流夏(プロフ) - てにちゃん！？私のすきなジャンルですよ！！キタコレですよ！！うわぁ、俺得です！！！すごい俺得！ (2017年4月24日 17時) (
レス) id: 3483900707 (このIDを非表示/違反報告)
出雲流夏(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2017年4月18日 16時) (レス) id: 3483900707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：由亜菜 | 作成日時：2016年8月28日 16時
