まちがいさがし 2 - Yuta.Kishi - (ページ15)

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引っ越して早2週間が経った8月上旬

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おばさん夫婦はとても大事にしてくれて

何不自由なく過ごしていた

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『あっ、昨日ので最後やった........。』

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冷凍庫を開けるとアイスはなくて

少し残念

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「あら、アイスないの？」

『え、あ、うん。』

「スーパーまで買いに行く？」

『あ、いや！！！！

コンビニまで歩いていくから大丈夫！！』

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今日はスーパーに行く用事もないと言っていたおばさんに

わざわざ車をだしてもらうなんて悪い気しかしない

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一緒に過ごしていくのに

敬語は堅苦しいから、ととったけど

やっぱりまだ気を使っちゃうわけで.....

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「じゃあ、気をつけてね。」

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玄関までお見送りしてくれたおばさんに手を振って

帽子を深く被り直す

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東北って寒いイメージしか無かったけど

当たり前に夏は暑くて

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約25分かけて1番近いコンビニへ足を進めた

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『ん～～、いちごとバニラと.......。

あ、おじさんはチョコとミントどっちかな。』

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おじさんはいつも交互に食べているから

今日はどっちの日かわからなくて

とりあえず両方レジへ持っていった

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『ふー。』

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来た道を戻ろうとすると

無駄に広い駐車場の脇に座る一人の男性が目に入った

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誰か待っているのかと思ったけど

明らかにしゃがみこんで項垂れているようにも見える

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『......あのー、大丈夫ですか、？』

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私の声を聞いて

その人はゆっくり顔をあげた

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目が合った瞬間

私は硬直したように身体が動かない

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そんな私を見てその人は言った

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「.......やっと、見つけた。」

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夕日が顔を出し始めたのが横目に見えた

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