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『ただいまぁ。』
「お邪魔します！」
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家に着いて早速リビングへ向かうと
優太は少し不機嫌なオーラをだす
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『優太？どした、「何で言ってくれなかったの？」
『......え？』
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優太は鞄を部屋の隅に置いた
私の左腕をぐっと掴んだ
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「嫌がらせされてたこと。」
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まっすぐ私を見る優太の目は
どこか寂しげで
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『....優太喜んでくれたから、
言ったら落ち込むかなって。』
「今日みたいに言われる前に
気づく方が落ち込むんだけど。」
『........ごめん。』
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さっき感じた暖かい温もりはない
優太の体温
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泣きそうになって下を向くと
腕を引かれて優太の胸の中におさまった
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「俺もごめん、気づいてあげられなくて。」
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優太の顔は見えないのに
苦しそうな顔をしているのがわかる
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「これからちゃんと言って？
会ってない分俺、超心配だったから。」
『わかった。』
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そう言えば
身体が離れてホッとしたような顔をする
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『ソファ座ってて、お茶入れる。』
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優太にそう言って
冷蔵庫を開ける
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中にある
少し小さめのチョコケーキ
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それをゆっくりだして
こっちに背を向けている優太に近づいて
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『ハッピーバレンタイン。』
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目の前のテーブルに置いた
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「え！！？」
『今年はクッキーと、
チョコケーキ作ったの。』
「うわっ、まじか！！」
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優太は目の前のものに
目をキラキラさせている
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食器棚からフォークとお皿を取り出して
包丁で綺麗に切ってのせると
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瞬く間に優太の口に運ばれて
消えていくチョコケーキ
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「うめぇ、超うめぇ！！」
『わかったから、
食べてる時は喋らないで！』
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一瞬申し訳なさそうにするけど
すぐ食べ始めて
優太の胃袋に全て消えていった
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「ご馳走様！」
『.....食べるの早くない？』
「美味かったからな。」
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優太は口の周りに
クリームをつけながら笑った
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苺大福(プロフ) - ななみさん» 幸せって、誰かの犠牲の上で成り立っているって昔好きだった人に言われたことあります。その言葉を思い浮かべながらかいてて凄く辛いです(；ω；) (2020年4月14日 14時) (
レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - みんないい子だし、みんな切ないね。みんなが幸せになるのは難しいのかなぁ…。 (2020年4月14日 12時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます！岸くんも優しいから....、お互い不器用です(；；) 玄樹くんいつ登場させようか迷ってます( ´･ω･`) もしかしたら3にいくかもしれないです....、思ってたよりお話長くなってしまって....。すみません....。 (2020年4月12日 21時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 切ないです…(´；ω；｀)さよならなんて言わないで…岸くん気付いてあげて、主人公ちゃんの気持ちに…。ここはもうげんきくんから喝をいただく流れですか！？早く戻ってほしいです(ノω・、)続き楽しみにしています！ (2020年4月12日 17時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - ななみさん» 主人公ちゃんの気持ちが岸くんに伝わればいいのですが.....。中々上手くいかないですね(；；)書いてる私も泣きそうです(なんで？) (2020年4月11日 22時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺大福
| 作成日時：2020年2月27日 23時
