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段々と人が帰っていく中
私たちはシンデレラ城の前に来た
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イルミネーションされているお城は綺麗で
同時に悲しくなる
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じわっと視界が滲んで
涙が零れるのを必死で抑えた
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泣いちゃだめだ
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優太は私を笑顔にさせる為に
ここに連れてきてくれたんだから
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そう頭ではわかっていても
気持ちは追いつかない
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ふと離れた優太の左手
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優太は近くにいた親子連れの人に向かって行き
自分の携帯を渡して何か喋っている
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写真お願いしたのかな?
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すると優太は私のところに戻ってきて
優しく笑った
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優太の携帯のカメラが
こっちに向いているのがわかる
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「A。」
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いつもとは違う落ち着いた声
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視線を優太の方に向けると
真剣な目をしていた
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「俺、Aが隣にいねぇのは正直寂しい。」
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何を言い出すのかと思ったら
そんな辛い言葉だった
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あぁ、私
優太に甘えすぎてたんだ
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優太の顔が見れなくて下を向くと
大きな手で上に向かされる私の顔
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「でも、どんなに遠く離れていても
変わらずAの事想い続けるから。」
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優太はそう言うと
カバンの中から小さな箱を出して
その箱から何かをとると私の右手に触れた
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薬指に冷たい感触を覚えて
視線を落とす
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『.....え....?』
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暗がりの中
微かに光る指輪
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吃驚して顔をあげると
優太は真っ直ぐ私の目を見て言った
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「今は右手だけど
いつか絶対反対側につけるから。」
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必死に堪えていた涙が
一筋私の頬を伝った
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優しく拭ってくれた優太の親指
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いつの間につけたのか
優太の右手の薬指にも指輪があった
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私を見る目は凄く綺麗で
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周りの音なんて一切聞こえない
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優太の声だけが
私の耳に届く
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『好き。』
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震える声で伝えたその言葉の後
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優太の顔が近づいてくる
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人前なんて気にならない
気にしている余裕なんてない
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私がそっと目を閉じると
優太から降ってきたキスは
少し涙の味がした
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苺大福(プロフ) - ななみさん» 私も書いてて辛いです...(?)岸くんならきっとすぐに来てくれる、、はずです。 (2020年2月26日 16時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 一匹狼なら、一匹狼でいいのに。一人で頑張ってきて、それなら大丈夫なのに。守りたい存在ができると、失うことがとてつもなく辛い…見えない血を流してるみたいで…読んでいて切なくなります。優太君、早く逢いにきてあげてほしいです。 (2020年2月26日 15時) (レス) id: 9580652987 (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - ななみさん» わざわざコメントありがとうございます!こちらこそ閲覧ありがとうございます。若干スランプ気味もあり、昔の作品をリメイクすることにしていたので申し訳なかったです....。これからちゃんとお話書きますね!ありがとうございます!! (2020年2月25日 10時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - こんばんは。苺大福さんのペースで(^_^)大丈夫ですよ。更新待ってる間も、実は「この先どうなるのかなぁ」って、ドキドキしながら待つのも楽しみですから。いつも読ませていただいて、ありがとうございます(^ ^) (2020年2月25日 2時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - みさきさん» コメントありがとうございます!そんな褒めて頂いて光栄です....(泣)更新途絶えててすみません...。2月が終わるまでには更新できるように頑張りますね!ありがとうございます! (2020年2月24日 2時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺大福 | 作成日時:2019年12月9日 18時