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永瀬くんに掴まれた右手がそっと離れた時
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『......。』
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目の前に大きなツリーがたっていて
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言葉が出ない私を心配したのか
背の高い永瀬くんは私の顔を覗き込んできた
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「Aさん....?」
『え!?あ、ごめん!
その...、綺麗だなって。』
「よかったぁ。」
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そう言って優しく笑う永瀬くんに
今なら言えるんじゃないか、そう思った
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この数週間
私の止まってた時間は動き出した
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それは紛れもなく永瀬くんのおかげ
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一歩踏み出す勇気をくれて
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優しく背中をおしてくれて
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私のことを考えてくれる
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今日だって両親にわざわざ頭を下げて
門限を延ばす許可をとってくれた
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いつも何かしてもらってばっかりで
私からは何一つあげれてない
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でも、この気持ちは大切にしたいから
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冷たい空気が鼻の奥にかかる
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「Aさん。」
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ふと横を見ると真っ直ぐ私を見つめる永瀬くんの声は
心做しかいつもより低く感じた
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「好きです。」
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予想もしてなかった私は固まる
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だって、
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もしかしたらもう他に好きな子ができたんじゃないか
あれは夢だったんじゃないか
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日が経つにつれてそう思ってたから
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「初めて会った時からずっと好きです。」
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私の頬は何かで濡れる
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永瀬くんの親指が優しく触れた時
それが自分の涙だってわかった
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『わたしも...、永瀬くんが好きです...っ。』
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私の震える声は
永瀬くんにちゃんと届いたかな?
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苺大福(プロフ) - FMYさん» 初めまして!ありがとうございます!!岸くんメインの作品が多いですが.....(汗)ありがとうございます!よろしくお願いします。 (2020年4月11日 16時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
FMY(プロフ) - はじめまして。廉くんとのストーリーきゅんきゅんしながら拝読させていただきました。他の作品も読ませていただきます!これからも頑張って下さい。楽しみにしています。 (2020年4月11日 14時) (レス) id: 489c69e91d (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - りんりんさん» もうすぐ終わりになります...。楽しみにしてくださってありがとうございます!頑張って書いてみます!! (2019年12月8日 13時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - いろはすさん» ほんまですか!?ありがとうございます!私も書きながらキュンキュンしてます((( (2019年12月8日 13時) (レス) id: 57fd65d360 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - もうすぐラストでしょうか(;д;)更新楽しみにしている作品で、毎回キュンキュンで最高のお話で泣きそうになってます。これからも廉くんmainの作品楽しみにしています! (2019年12月8日 0時) (レス) id: de7080785b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺大福 | 作成日時:2019年11月7日 21時