キンプリ家族 (ページ6)

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新たな心配ページ6

「ねぇ、勇太から見て海人ってどう見えてる？」

「どうって...」

戸惑うような表情を見せる

「俺には海人はいい子に見えるよ
当番も無いのにみんなの事手伝って」

俺がそう言うと勇太は真面目な顔をして首を縦に振る

「だから紫耀は甘やかしたくなるんじゃないかな
まぁ、海人が可愛くて好きだから構っちゃうっていうのもあるんだろうけど」

言いながらつい笑ってしまう

「昔は紫耀と廉はすっごく仲良かったでしょ？」

「うん、1番仲良かった」

「でもさ、その時でさえ紫耀は廉に対して海人みたいに甘やかしたりしてない」

あの2人は仲は良かったけど相棒のような感じで、甘やかしはしなかった

「廉はさ、自分で限界が分かる子なんだよ
人に任せる事は任せる
廉が小学生の時だって、たまに手伝ってくれてはいたけど別に毎日じゃ無かったでしょ？
友達ともよく遊びに行ってたよね
でも海人は違う
兄弟で唯一当番が無い事を凄く気にして毎日手伝ってくれるし自由な時間を悪い事だと思って友達とも遊びに行かない
だから紫耀くらい甘やかしてあげる人がいる方がいいのかもしれない」

俺の長い話を勇太は真剣に聞いてくれる

「だいたい小6だよ？
反抗期とか来ても全然おかしくない
いつかきっと「紫耀うざい！」って言うようになるよ」

勇太の背中をぽんぽんと叩く
あんなに小さかった末っ子が今では2人の弟が出来てお兄ちゃんになって弟を気にかけている
大きくなったなぁ

「でもね勇太、心配するところが違うと思うな」

「え？」

「今年海人は6年生だよ？
つまり修学旅行がある
紫耀が海人が居ない1日を普通に過ごせると思う？」

「...思わない」

「絶対に面倒くさくなるよ」