検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:170,573 hit

42. jinyoung side ページ42

Jinyoung side








仲直りの握手を求めて手を差し出せば、パチパチと瞬きを繰り返しながらその手を見つめるAさん。

よほど困惑したのか、フリーズしてしまったその姿に吹き出しそうになる。




ここで笑ったらダメだ。今は抑えろ、パク・ジニョン。




グッとこらえてピクリとも動かなくなったAさんの手を優しく取る。



「はい、これで仲直り」
「え、ちょ、待っ」
「許してくれないの…?」
「許すとか、そういう問題じゃ…」
「僕のこと嫌い?」
「…ジェクの真似ですか?」




僕に握られているだけだった彼女の手に少しだけ力が入った。
拗ねたようにジト目でこちらを見てくる。



その様子に我慢していた笑いが戻ってきて吹き出してしまった。




「…許さないです。一生和解しないです。NOT仲直り」
「ええー、ごめんって。僕のこと嫌いなの?」
「嫌いです。そのニヤケ顔どうにかしてから出直してください」
「だってAさんが笑わせてくるから」
「いつ?いつ私が笑わせましたか?」




そっぽを向いて目線を合わせてくれないAさん。
彼女の小さな手を両手を包んでギュッギュっと握りこむ。




「手、離してくださいー」
「許してくれるなら離そうかなぁ」




この一言に反応してこちらに向き直った彼女の顔は、心底嫌そうな表情を貼り付けていた。

出来るだけ眉を下げて困った顔で見つめ返す。




自分で言うのもなんだけど、この表情は得意中の得意。




「…許します許します。和解しましょう」
「ふふ、仲直りだね」
「そうですね」




別に喧嘩してるつもりもなかったんですけどね、と呆れたように微笑むAさん。


さりげなく手を離そうとするから気づかないふりをして握り返す。




「あの、手…」
「ん?」
「許したら離してくれるって」
「そんなこと言ったかな?」
「勘弁してくださいよ…」

43. jinyoung side→←41. you side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
183人がお気に入り
設定タグ:GOT7 , got7   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ソル(プロフ) - 凄く面白いです!更新楽しみにしてます! (2017年5月29日 18時) (レス) id: ed08a08e21 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 表現の仕方がすきです。更新待ってます (2017年5月8日 0時) (レス) id: 40f03127af (このIDを非表示/違反報告)
雨ノ宮心音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年5月7日 22時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:きのさん | 作成日時:2017年4月4日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。