過去 2 ページ7
そう、犯人の特定ーーー
否、こうなってしまった原因である《全員》を
知ること。そして、《消す》こと。
黒い少年は俯きながら向かいにいる
顔見知りの住人に聞く。
「ーーーさん」
「ひいいぃ！」
相手から見て黒い少年の顔はよく見えない。
そして声も普段より低く、静かだった。
「その人誰？知り合い？
＿＿＿＿これ、どういうことでェ」
「だ、黙れ！喋りかけるな！！
お前ら家族全員がおかしいんだ！！
こいつを庇いさえしなければ助かったものの…」
「…！」
まさかと、黒い少年は想像してしまった。
「俺を…庇った？」
「くくくっ…」
今まで黙ってた黒づくめの男がそれに反応した
かのように笑いを噛みしめる。
そして話し出した。
「もともと狙いは君だけ＿＿。
情報収集のために街を見回ると街のやつら
みーんな、この家族をどうするか。
消す、
追い出す、
誰に頼む？
という話がわんさか溢れててなぁ。
都合がいいから手伝ってやったのさ。
そして家に尋ねたってわけだ。
けど、何処にいると問い詰めてもコイツらは
君の居場所を教えなかった。だから手にかけた」
「……」
黒い少年は拳を握りしめる。
黒づくめの男は続ける。
「愛情もまた、友情と同じように素晴らしいよ。
泣けるねぇ。可哀想に」
今度こそ、黒い少年は何も反応しなかった。
何もかもを失った、と。
「ふっ…まあいい。
自ら出向いてくれて楽になった。
あとは始末するだけ」
黒づくめの男はグリモワールを取り出す。
そして魔法で周り一面を吹き飛ばし、
そのまま黒い少年も外へ吹き飛ばされる。
いまの少年の力ではこの男には勝てないと
感で理解している。
＿＿＿＿＿《アレ》を除けば…
これまで、その魔法は使わなかった。
家族でもその魔法を使うのはダメだと止められた。
だからどんな魔法なのかは少年自身わからない。
けれど…
もう止める人もいなければ、
止められる人もいない。
今の黒い少年には迷いがなかった。
この場所は丁度、街のすみっこであり、
少年の前には街が広がっている。
つまりーー
《全員》がいる。
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零(プロフ) - とても面白かったです！！更新頑張ってください！続き楽しみにしています！( ˶>ᴗ<˶) (6月21日 0時) (
レス) @page15 id: 2a6411fb69 (このIDを非表示/違反報告)
Yasi123(プロフ) - すごい面白いです！更新頑張ってください！ (2022年10月1日 10時) (レス) @page15 id: ea7056b992 (このIDを非表示/違反報告)
漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！ (2020年8月17日 20時) (レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 度々コメント失礼します！お話の続きはもう書かれないんですか？続きがどうなるのか気になります！書く予定でしたら、いくらでも待つので更新頑張ってください！ (2020年7月3日 17時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
夜 - とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。更新頑張ってください！ (2020年3月1日 17時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きの | 作成日時：2018年10月28日 18時
