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結び ページ25

『…っ、』

「出会った時に君に一目惚れした。その時からずっと、君の事が好きなんだ。」

『そ、そんなの…』



Aはディルックの目を見る。

その目は本気だった。

Aは涙が込み上がってき、ついにはぽろぽろと涙が溢れてきた。



「…やっぱり嫌だったかな。」



Aは頭を横に振った。



『私も、ディルックさんの事が好きなんです。神であろうと、ディルックさんの前を見る姿勢に優しい言葉…全部好きです…!』



『ごめんなさい、何故か涙が止まらなくて…』と、Aは顔を手でおさえた。

その時、Aはディルックに抱きしめられる。



『っ…!』

「僕も嬉しいよ。今まで生きてきた中で一番嬉しいんだ。」



ディルックの体温がじんわりと伝わってくる。そしてすっと離れると、Aはあることに気付く。



『これって…!』




いつの間にかAの首元には失くしたはずのネックレスがあった。



「金具が壊れて落ちてしまったんだろう。壊れてた部分が少なかったから直せたよ。」

『失くしてしまってごめんなさい。あと、本当にありがとうございます。もう失くさないように大切にします。』

「ああ。」



ディルックは微笑んだ。

その時、頭上から花弁が落ちてきた。



「これは…」

『きっと、私の友人からの贈り物でしょう。』



色とりどりの花弁は風にのって綺麗に舞う。

それは2人が結ばれた事を祝っているかのようだった。



「今からアカツキワイナリーに行こうと思うんだ。皆に紹介しよう。」

『はい、ディルックさん…!』



モンドの風は2人を見守っていた。








END

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作者名:きの | 作成日時:2022年6月8日 22時

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