【原神】恋に落ちたその日から【ディルック】 (ページ9)

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キャサリンページ9

「ルーチェさん、そういえばモンドで会うのは久しぶりですね」

任務が終わり、Aは依頼報酬を受け取った。

モンドでキャサリンと話すのはAにとって久しぶりのことである。

『そうですね。またモンドで旅をしたくなったので。……しかし、随分昔と変わりましたね』

Aは賑わう声を聞きながら目を細めて微笑んだ。

自由の象徴であるこの国は、人々が笑い合い幸せなことが見てとれる。

500年前、Aは壮絶な戦いで本来の力を使い七国を勝利に導いたが、その時の勝利の嬉しさを噛み締めるより、日々の幸せを感じながら生きる方がよっぽど幸せであると思っていた。

「Aさんが今も元気そうでなによりです」

キャサリンがそう言うとあるものを静かにAに渡した。

『これは？』

「Aさん宛に招待状です。アカツキワイナリーのオーナーであるディルックさんからですね」

そこには今日の夜、エンジェルズシェアにて話したい事があると簡潔に書かれていた。

『……え、』

「どうしましたか？」

『私、また何かしでかしたかもしれません……』

「Aさんならどんな時でも大丈夫ですよ！」

『ある前提で言ってますよね！？』

Aは招待状を胸ポケットに入れながらまた息を吐いた。

怒られたらどうしようなんて、そんなこと神が思うものじゃない。

Aはそう思いながらも不安でたまらず引きずるように歩いて行った。