7 ページ47
〈S side〉
「お待たせ〜」
程なくして、２人がいい匂いを連れて戻ってきた。
「わぁー！」
「すげぇー」
「めっちゃうまそう」
各々のリアクションを見て、雅紀はもちろんだけど、朔も本当に嬉しそうだ。
「さっくんここね！」
ニーナが隣のイスをポンポンして朔に言うと、
「朔ちゃんに負けたー」
と悔しそうな雅紀だが、次の瞬間にはもう、
「和ちゃん隣だね〜」
と満面の笑みで和にハイタッチを求めてる。
こんなに表情豊かな大人見たことねぇよ。
雅紀はそこにいるだけで、場を明るくする力を持っている。
本当に色が明るくなるんだ。
もはや超能力だとさえ思ってるよ、俺は。
２人が作ってくれたスペシャルディナーは、言葉で言い表せないぐらい美味かった。
もちろんいつもそうなんだけど、今日は特別感が加わり、今まで散々食べてきたどんな高級料理だって適わない。
大切な人と食べてるからだろうな、と素直に思う。
味だけじゃなくて、そこはさすがプロと言いますか、見た目の華やかさも忘れられてない。
ツリーやサンタをイメージしたものや、具材が星やハートにカットされていたりと、子どもたちを喜ばせたいという２人の想いが表れてる。
食が細い和も、小さな口をもぐもぐして美味しそうに食べてる。
「え、このシチューめっちゃうまい」
智くんがハッとした表情で目を輝かせて呟いた。
「んふふ、でしょー？」
「うん、え、味付け変えた？」
雅紀はニヤニヤするだけで答えない。
俺と、たぶん潤も初めて食べたから味が変わったのか分からないし、智くんも、どういうこと？みたいな変な顔になってる。
すると、朔がおずおずと手を挙げた。
「僕が作りました…」
「そういうことか！え、めちゃくちゃうまいよ、朔ちゃん」
「うん、うまい。やるな、朔」
美食家の潤にも絶賛してもらえて、朔は恐縮しながらもすごく嬉しそう。
「もうキッチン任せちゃおっかなーっていうレベルだよ」
だからそんなに自慢げだったのね。
てか自分が褒められた時より嬉しそうだな。
「これで彼女ができればね〜」
「相葉さん！」
雅紀が余計なことまで言うから、朔は湯気が出そうなほど顔まっかだ。
「さっくんかっこいいのにね」
「性格もいいしな、意外だわ」
「実はいるんじゃない？」
「いないよ、この間フラれたばっかだもん」
そろそろ助けに入ろうと思って口を開いたその時、
「そういう皆さんはどうなんですか！」
…盛り上がってきたね〜。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 426人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
希乃(プロフ) - 北嶋 蛍さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけてすごく嬉しいです！頑張ります！ (2020年1月5日 2時) (
レス) id: 2b1adbc3c9 (このIDを非表示/違反報告)
北嶋 蛍(プロフ) - こんにちは、和くんが可愛くて、お話が興味深くて続きがとても楽しみです！これからも頑張ってください！ (2020年1月5日 1時) (レス) id: 3ab18a4c3f (このIDを非表示/違反報告)
希乃(プロフ) - 萌和*さん» はじめまして。そう言っていただけるとすごく嬉しいです。ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2019年12月29日 19時) (レス) id: 2b1adbc3c9 (このIDを非表示/違反報告)
萌和*(プロフ) - はじめまして。どタイプなお話すぎて一気に読ませてもらいました！続き、楽しみにしてます(^^) (2019年12月29日 18時) (レス) id: 270b2e26c0 (このIDを非表示/違反報告)
希乃(プロフ) - 花想いさん» ありがとうございます！コメントいただけて嬉しいです。これからもかわいい和をたくさん書けるように頑張ります！ (2019年12月25日 15時) (レス) id: 2b1adbc3c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：希乃 | 作成日時：2019年11月6日 23時
