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今から何を言われるのかわからなくて、怖くて、私は寒かった。
「ニブちゃん……だったんだぁ……ずっと友達だと思ってたのにぃ……」
美海はとてもつらそうだった。
美海の隣には川上が立っていた。意を決して見上げてみると、他の皆とは異なる表情があった。
川上の目はどこも見ておらず、表情からは何も伝わってこない。なんていうか、真顔だった。
「仁部井ちゃんが……やったの……？」
編集長が決意したように私をまっすぐに見た。
『私は……』
その時、私は見てしまった。
美海の口元が歪むのを。
口角がくっと上がって、口元に窪みが出来ていた。
あ、この子だ
他の皆は、私の挙動に注目していて、きっと、気づいた人はいなかった。
けど……
美海は、私が邪魔だったんだ……
「ねぇ、ニブちゃん、なんでうつむいちゃうのぉっ……」
「ニブちゃん……」
私は暫く俯いていたようだった。
あ、そういえば言葉が途中で途切れて……
「ニブちゃん、もう、、、認め、、たらぁっ、、、、？」
「ずぅっと引き伸ばしにされたらっ、、、、、」
美海は俯いていた顔を上げて、叫んだ。
「私たちだってつらいんだよっ！！！」
「もう……出てって……」
美海は目を細めて呟いた。
美海は、唇をわなわなと震わせ、目を真っ赤にさせて、頬に涙を伝わせていた。
あぁ、私の負けだ
「いったん、出勤は控えてもらっても……いいかな……？」
編集長は私のほうを見ずにそう呟いた。
賢明で論理的な判断だな……
……編集長らしいや。
私はそばにあったカバンをつかんで、ドアまで歩いた。
ドアを開けようとしたとき、山本君が言った。
「仁部井さん、あの……データは、持ってないの？」
ああ、山本君にも疑われちゃったか
嫌われたかな
まあ、クイズノックの大切なデータを消すような人、だもんな。
『持ってないよ、残念ながら』
私はあふれてきた涙を隠すために、
慌ててドアを閉めた。
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キノミ(プロフ) - きゅーり。さん» コメントとてもうれしいです。ありがとうございます。こんな作者ですが気長に見てやってください。 (2020年4月12日 1時) (
レス) id: 248af3a7ea (このIDを非表示/違反報告)
きゅーり。(プロフ) - 執筆ご苦労様です。いつも楽しく拝見させて頂いております。次のお話がとても楽しみです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年4月12日 1時) (レス) id: 43974b99c2 (このIDを非表示/違反報告)
キノミ(プロフ) - クロさん» 応援とても嬉しいです。コメントありがとうございます。 (2020年4月12日 0時) (レス) id: 248af3a7ea (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 更新お疲れ様です。続きめちゃくちゃ気になります…！応援してます！ (2020年4月11日 21時) (レス) id: 1340a6aafd (このIDを非表示/違反報告)
キノミ(プロフ) - わかれどころ。さん» コメントありがとうございます。拙い文章ですが、どうぞお付き合いください。 (2020年4月4日 17時) (レス) id: 248af3a7ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キノミ | 作成日時：2020年3月31日 22時
