1話 ページ2
「お帰り下さい」
さらりと私は言い放った。
こうでもしないと、今目の前に立っているスーツ姿の男を殴りかねないのだ。彼の目元に明らかに隈ができてるのは分かる。じゃあどうせ私が断るのは分かっているだろうに、いい加減寝てほしいものだ。
「し、しかし頼まれ屋様！これは貴女の物凄い神力を生かせる職業です！給料も高いですし、何より貴女様の澄みきった大きな力を生かせ」
「私はもう職業についているので。
審神者にはならないよ」
「でも……」
スーツくんが可哀想になってきた。どうせ、私をスカウトしろでないと帰ってくるな、だとか無茶なことを言われたのだろう。流石政府……ブラックだ。
でも、本当に私が審神者をやるわけにはいかない。
そもそも、もっといい人がいるだろうに。
あくまで私は「頼まれ屋」だからな。
しかし……彼、今日は折れないな。
いつもは帰ってくれるんだが。
「お願いしますよ、私だって帰れないんです!!」
「おやおや……流石ブラック政府」
「今日こそは、彼もいないようですから、強制的にでも来て」
「誰がいないって？」
ひえッ！とスーツくんが飛び上がる。
話題の張本人が帰ってきたら誰だって吃驚するよな。
その彼は豪快に笑いながら、うちの主は何処にもやらんぞーとスーツくんに言って、家に入って行った。流石私の友人。脅すことを忘れない。
スーツくんはぶるぶると震えて、言った。
「ええ、今日は帰ります……。しかし頼まれ屋様も変わっていますね。薙刀の“岩融”を傍に置くとは。こういう場合は、左文字派やへし切長谷部、栗田口派などの場合が多いと聞きました」
「なに、彼は拾ったのでね」
「いつもそうとしかおっしゃりませんよね」
「事実だもの。あ、少し寝た方がいいよ」
「分かりました！では」
何故かいい笑顔で退散していった。
嗚呼、今日もやっとこさ振り切れた。
人手不足だかなんだか知らないけど、
私に審神者頼むなんてな。
どういう風の吹きまわしだか。
(私はこの職業でいいってのに。岩融も居るし)
(おっ、それはなかなか嬉しいぞ)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
こんな感じでやっていきます
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アヅマ(プロフ) - 浅葱さん» コメありがとうございます。そのお言葉がとても嬉しいです・・・！岩融も他の刀たちも格好良くかけるように頑張りたいと思います！ (2017年1月8日 18時) (
レス) id: 721b990030 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱 - とっても面白いです更新頑張って下さい♪( ´▽｀) (2016年12月30日 11時) (レス) id: d80fc865bb (このIDを非表示/違反報告)
アヅマ(プロフ) - マキーさん» コメありがとうございます。岩融かっこいいですよね・・・最近レベル90超えました((続きを待っていてくださって嬉しいです。更新頑張ります！ (2016年11月13日 17時) (レス) id: 721b990030 (このIDを非表示/違反報告)
マキー - 面白かったです!岩融いいですよね。更新頑張ってください、続き凄く楽しみにしています!! (2016年11月12日 13時) (レス) id: 2e62f948f5 (このIDを非表示/違反報告)
アヅマ(プロフ) - ☆NATU☆さん» コメありがとうございます。更新停滞気味ですが、頑張ります！応援嬉しいです・・・！ (2016年10月2日 21時) (レス) id: bb6b05b55f (このIDを非表示/違反報告)
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