好みじゃ無いけど ページ4
「え？これお前？」
「え？何で？」
「お前？」
「だから何でさ」
「マジで？」
「だからさ」
マジか？という驚きで手元の写真と目の前で訝しげに顔を歪める絢野を交互に見つめる。
「何？何なの徳丸は」
「これお前？」
「私ですが何か？」
「嘘だろ？」
「嘘ついてどーすんのさ」
ぷくっと頬を膨らますのが何か無性に腹が立って、片手で両頬を潰してやれば、「あにふんの！」とベシッと叩いて手を外された。
「詐欺だろ？」
「失礼しちゃうよね！」
文字通りぶーぶーと言いながら不満を訴えているけどスルーしておく。
いや、マジでこれが絢野？
目の前の絢野は俺と同じくらいかそれより短いベリーショートにほぼスッピンで唇を尖らせてるのに、写真の絢野はロングヘアに濃すぎない程度のメイクでゆったり微笑んでる。ぶっちゃけ可愛い。
「メイクの力って凄えな。そして時の流れは残酷だな」
「たったの一年前だよ！」
「へえ…」
髪型もメイクも顔つきも違う。
だけど、それよりもっと違うのは、写真の中でスクラブを着ている絢野の左腕に傷がないことだ。
今はMERのスクラブの下、黒い七分丈のインナーシャツで隠れてはいるけど、絢野の左上腕から肘下には大きな切創がある。
その傷は絢野がMERにやって来た理由に大きく関わっていて、それを知ってしまったのは本当に偶然だった。
「徳丸ぅ！いい加減返して！広報誌に使うっていうから 持って来たんだから！」
「あぁ、あの院内の新しい医師を紹介がてら載せる企画の？」
そういやぁ、何号か前に喜多見チーフも載ってたっけなぁ。さすがに音羽先生はやってないけど。
「これ載せていいわけ？」
「別に良いっしょ」
「ふうん」
「いつまでもビクビクしてらんないもん」
※
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ちょん - 初めまして！お正月の再放送を見てまたMER熱が出たので、この作品を読ませてもらいました！もうこれ以上は更新しないですか？物語がとても好みで 続きがとても気になります！もし更新する予定があるのでしたら楽しみに待っています！！ (2023年1月7日 23時) (
レス) id: dfa1076d93 (このIDを非表示/違反報告)
ウサダ(プロフ) - かなさん» ありがとうございます。楽しんでいただけるように頑張ります！ (2021年9月15日 22時) (レス) id: cb9932fe74 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 徳丸君のお話し嬉しいです！楽しみにしてます！ (2021年9月15日 0時) (レス) id: f82f95efd0 (このIDを非表示/違反報告)
ウサダ(プロフ) - 那由多さん» とんでもないです！偉そうにと思われたら申し訳ないのですが、しっかり読んでくださってるんだなと感謝しかありません。ありがとうございます。 (2021年9月13日 23時) (レス) id: cb9932fe74 (このIDを非表示/違反報告)
那由多(プロフ) - ウサダさん» そうなんですね！読み取れなくてすみません…。 (2021年9月13日 21時) (レス) id: 2b76165659 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウサダ | 作成日時：2021年9月8日 11時
