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オスマンside
俺の服の裾を引っ張り首を横に振るAちゃん
気にしていない、という事だろう
長い事外にいたからか少し疲れた様子だ
近くの公園に寄り、Aちゃんを木陰のベンチに座らせる
さっき電車に乗った時、怖がっているような様子だった為
エミさんに頼んで車で迎えに来てもらう事にした
「Aちゃん大丈夫?」
コクリと頷くAちゃん
エミさんが来るまで俺も座っていることにした
少しすれば公園のわきに一台の車が止まった
エミさんの車だ
Aちゃんを連れて車に乗り込む、これでなんとか安心めう
エミ「帰るって事でいいんですよね」
「そうめう」
エミさんに車を出してもらい拠点に向かう
Aちゃんの方をチラッと見てみると眠っていた
エミ「そう言えば」
「?」
エミ「グルッペンさんが言ってたんですけど、最近この辺りに黒ずくめの連中が現れるようで、詳しい事は今度公安にでも聞きに行くらしいんですけどね」
「黒ずくめ、か・・・なんかもう怪しいですって言ってるようなもんめう」
でもだとすればAちゃんを外に出すのは危険か
彼女自身が大切っていうのが一番の理由ではあるが
万が一彼女の『力』が外部に漏れたら相当危険だ
それこそ、悪用なんてされたらたまったもんじゃない
エミ「・・・わざわざ言う必要も無いと思いますが、外出は控えた方がいいかと」
「わかっためう、で、それは調査依頼か何か来たってことでいいめう?」
エミ「私もまだ詳細は聞いてませんが、おそらく」
「また面倒な仕事が来ためうね」
はぁ、と軽く溜息を吐いて外を眺める
依頼、という事なら一度会って話す必要もある
それは外交官とも呼ばれる自分の役目だ
憂鬱な気分になりつつ、拠点へと帰った
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作者名:黒猫 | 作成日時:2019年6月20日 18時