第三話 ページ5
グルッペンside
ひとらんが拾ってきたという幼女は
ロボロやペ神の様に雑面を着けていた
一つ気になるのはその雑面に『霊』と書かれている事だ
ロボロは天の声だから『天』ペ神は神だから『神』
もしこいつ雑面にも意味があるとすればあまり良い予感はしない
しかもこの幼女、俺、トン氏、オスマンに見られているにも関わらず平然としている
子供故に状況がわかっていないのか、何か理由があるのか
グル「ふむ、まずは自己紹介をしよう、俺はグルッペン・フューラーこの国の総統だ」
トン「俺等もした方がええか、俺はトントンんでこっちが」
マン「オスマンめう〜」
オスマンが素でいるという事はそれなりに信用しているのか
少なくとも警戒はあまりしていないようだが
「神霊廟A」
声こそは幼いものの何処か見た目に合わぬ雰囲気をだすAは
自身の名前らしきものだけを素っ気なく伝える
やはりこちらを警戒しているらしい
表情は見えないがこちらの出方を伺っているように見える
それにしてもこいつには苗字があるのか
その名前からも日本から来たであろう事がわかった
グル「ではA、お前にいくつか質問をする、正直に答えろ」
「わかった」
そう言って頷くAはどうやら状況が理解出来ているらしい
嘘が通用しないと察したのだろう
さらに興味が沸いた
グル「まず一つ目だ『おまえは何処から来た？』」
「・・・幻想郷」
少し考える素振りを見せてからそう答える
しかし幻想郷等聞いたことが無い
オスマンの方に視線を送るが目で『嘘は吐いていない』と返される
グル「まあいい、次だ『おまえは本当に子供か？』」
「子供の定義が何かにもよる」
グル「なら質問を変えよう『おまえは何歳だ？』」
「わからない、少なくとも200は越えてる」
その返答に俺をはじめトン氏やオスマンも驚いている
病気や実験の影響で体の成長が止まっている人間も少なからずいるのだが
こいつはその域を超えていた、100ならまだわかるが200以上ってなんだ200以上って
グル「『おまえは何者だ』」
「『神霊』」
グル「神霊？」
「元人間の神」
もしこの話が本当ならその年齢にも納得がいく
しかしまだ情報が少ない、ここは質問の方向性を変えてみるか
グル「『おまえは俺達に敵意はあるか？』」
「今のところは無い」
今のところ、という事はまあ当然ではあるがこちらの出方次第か
中々に面白い奴だと俺は密かに口角を上げた
続く (更新停止中)
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作者名：黒猫 | 作成日時：2019年6月2日 14時
