幹部が国離れてもいいのかね？

第五話　我々の日常 ページ16

パーティーまであと一日
今日は特に用事も無く
捜査に関しても今日は控えろとの事
まあつまりは暇なわけで、城に居る時とすることは大して変わらないか

トン「あ〜俺一旦城に戻るな、グルさんが仕事してるか見てくる」

「あいよ、トン氏も働き過ぎないようにね」

トン「・・・善処はする」

それ絶対、働き過ぎるやつだよ、と思いつつトン氏を送り出した
そう言えばまだ大先生見てないな
ショッピ君は射撃場にいたけど
インカムを大先生へと繋げる

「大先生？」

鬱「ん？Aちゃん？どないしたん」

「いや別に？見当たらないな〜と思って」

鬱「あ、そうなん？今は散歩中やで〜」

「書類は？」

鬱「え、いやぁ、あの、それは・・・」

「さっさと帰ってこいや拒否権があると思うなよ」

鬱「・・・はぃぃ」

腑抜けた返事と共にインカムが切られた
まったく大先生にも困ったものだ
さて、私も仕事するかな
自室に戻るとトン氏が置いて行ったであろう書類の束が置いてあった

「ええと、こっちは内政の書類でこっちが軍の資料、と」

一つ一つ確認していく
すると一つ気になる資料があった

「『α国との外交履歴及び内政状況』」

α国とは貿易をしているわけでもなく
むしろあまり関係は良くない、向こうの行動とマンちゃんの外交術のおかげで戦争には至っていない
取り敢えず読んでみるか

「外交履歴、〇月×日α国より貿易協定の申し出が届く、我々はそれを拒否、か」

あれだけ関係の悪かったα国から貿易協定の申し出
少し引っ掛かる、向こうから何か仕掛けてくる気か？
続きを読むか

「△月□日、α国より同盟の申し出、何か裏があると見て考える時間を要求、α国はそれを承諾」

やはり何か裏があるか、だとすると・・・
近々戦争が起きる可能性があるな
次は内政状況か

「α国は専制政治を取る王国である、男女差別が厳しく貧富の差も激しい、絵に描いたような最悪の国と言えるだろう、表向きは明るく活気のある国だが裏では取引、クスリの横行する国である」

酷い話だ、現代社会において未だ専制政治とは
内政状況がえらく正確なのは観光客・・・主にゾムとロボロが手をまわしているからだろう

「あれ、なんか書類が挟まってる・・・グルさんからだ、ええと？近々α国と戦争状態になるだろう、宣戦布告はおそらく次の外交時、同盟の申し出を断った際であると思われる、故に各軍戦争準備及び訓練を行う事」




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