1-1.梟谷学園高校での日常 ページ2
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梅雨も終わりに差し掛かり、皆が新しい環境に慣れ始めた頃の昼時、
高校3年生になった私は、今までと特に変わることもなく、普段通り過ごしていた。
『ふぁ…ぁふ』
田中(国語教師)の授業はほんとに眠気を誘う…
「でっかいあくびだなぁ!ふぁ…」
『お、私の欠伸移ったな〜』
「俺のほうがでっかかったな!」
『……はいはい、そうだね〜木兎サン。』
"木兎光太郎"。全国でも五本の指に入る実力を持つ、うちの男バレの主将。
そして、私の隣の席の男子だ。
この間の席替え、サボらなきゃよかった…
いやまぁ別に、木兎のこと嫌いなわけではないけど、こいつ五月蝿いし。
学校では基本的に机に突っ伏して寝てる私からすると、ちょっと……いや、大分迷惑。
「俺の勝ちだ!」
『なんの勝負だよ』
なんてくだらない会話をしていると、教室の扉がガラガラと音を立てて開いた。
「ほら、授業始めるぞー…」
なんて言いながら教室に入ってきたのは数学教師。今は4限目だからこの授業で午前の授業は終わりだ。
お馴染みのチャイムの音と同時に先生が小テストを配ると、みんなが一斉に問題を解いていく、
まぁ"小テスト"と言っても、簡単な問題が5問くらい書かれたもので、どちらかというとワークシートに近しいものだ。
「あーそうそう………」
先生の言葉を聞き流しながら問題を解いていく。
小テストも一応成績には入れられるため、手を抜くわけにはいかないのだ。
マジで、面倒くさい。
3分ほど残して解き終わったため、ふと隣を見てみれば木兎は船を漕いでいた。
起こそうかとも思ったが、皆が問題を解いている静けさの中騒がれるのも面倒なため、そのまま放置することにした。
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「よし……じゃあ、今日はこの辺で終わりにしとくか。Aー、木兎起こしてくれるか?」
『あ、ぇ、私?』
「お前以外にこのクラスにAはいないだろー」
その先生の一言にクラスのみんなが笑いだした。
本当に、何が面白かったのやら
まぁとりあえず、先生に言われた通り木兎を起こそうと肩を揺すってみるも、起きる気配はゼロ。
幾ら声をかけても起きないので、イライラしてきた私は意地悪してみることにした。
『……木兎ー?もう放課後だぞー?今日練習試合じゃなかったかー?』
「んん"ッ………がっ……、?!放課後?!」
木兎が奇声を上げながら席から立った瞬間、クラスの面々は腹を抱えて笑っていた。
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まお - めちゃめちゃ面白いです..!更新お待ちしております!! (2022年6月11日 18時) (レス) @page17 id: 160b3a4401 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 読みやすくて面白いです(о´∀`о)更新楽しみに待ってます☺️ (2022年6月8日 14時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:萌チャン x他1人 | 作成日時:2022年6月6日 2時