百二十二粒 ページ35
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私は走っている。
今、すごく走っている。
この小説では時々走っているが今回もまた走っている。
「聞いてないよーー、今日皆来るなんてーーーー」
あれから数日が経ち、今度はちゃんと連れてこれる、という話が今日の朝LINEで来ていた。
らしい。
…全く気が付かなかった。
いやーー、忙しいからスケジュールがギリギリで決まるとかざらにあるだろうし、仕方がないんだろうけど。
もう少し早く連絡欲しい…
まぁ決まったことだ、仕方がない。
そして私はダッシュで今帰っているところだったのだ。
電車を降りて、冷蔵庫に何が入っているかを思い出す、
…何も無い。
いや、あるにはあるけど。
納豆とお豆腐程度だと思う。
だーいーーーずーーーーーーー。
とてもお客様に出せるものじゃない。
しかし買い物をするにも私の手持ちでは足りないため仕方なく家に帰ることにした。
いやほんとこれジム行ってて正解。
忘れがちだが私はまだきちんとジムに通ってる。
さとみさんもだけど。
そしてアパートの階段をタンタンッと上がっていると人の話し声が聞こえた。
「居ないなら僕の部屋で待てば良くない?」
「まさかころちゃんのお部屋のお隣だったんですね」
「ていうかもりさん既読ついたの?」
「んー、さっき返信やっと貰えたかなー」
「えー、つまりそれはまだかかるってことかぁ」
声からしてころんくん、るぅとくん、さとみさん、もりさんの4人だと思う。
今日も4人か、なるほど。
「ごめんなさい…!今帰りました!」
そして上まで上がって部屋に入っていく彼らを引き止める。
既にもりさん以外の3人は部屋に入っていたようで、彼は驚いたようにこちらを振り向いた。
「あれ、Aちゃん、ごめんねー急に連絡したから急がせたよね」
そうやってごめんごめんと言うもりさんに続けてさとみさんが出てきた。
「うぃっす、久しぶり」
「いえ、昨日ぶりです」
昨日はジムがあったから。
そういうと「分かってないなー」とため息をつかれた。
解せぬ。
そんな時だった。
今回、初対面であるべき声の主が現れたのだ。
「…なーくん?さとみくん?どうしたの…?」
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ゆぅる - しゅうくさんは読者をキュンキュンさせる天才ですか?? (2021年12月6日 22時) (レス) @page11 id: b4dee99bf3 (このIDを非表示/違反報告)
しゅうく(プロフ) - ゆあもんさん» ゆあもんさん…!!神ではないですよ!?でも頑張りますね!ありがとうございます!! (2020年5月17日 11時) (レス) id: 547af1fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあもん - しゅうくさん神ですか?私毎回読ませていただいてます!もうねこの作品は神です!これからも応援するので頑張ってください! (2020年5月9日 12時) (レス) id: 9253ce94df (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - しゅうくさん» 全然です!!ご自分のペースで更新されてください!いつまでも待ってます! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 3de2eab1b1 (このIDを非表示/違反報告)
あやの♪(プロフ) - しゅうくさん» 応援してます!(^^) (2020年4月19日 22時) (レス) id: 5ba2df906e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年3月17日 23時